中国のVRヘッドセットメーカーであるPimax社は先日、同社が開発するVRヘッドセット「Pimax 8K」のKickstarterページを開設しました。同社は近日中に同デバイスのクラウドファンディングを開始する予定で、Road to VRによると「9月後半」を予定しているとのことです。
高解像度、広視野角のVRHMD
『Pimax 8K』のKickstarterのウェブサイトによると、デバイスには片目3840 x 2160のLCDパネルが2枚搭載されています。HTC Viveの解像度が片目1080 x 1200(OLEDパネル)であることを考えれば、従来のVRHMDよりもかなり高画質な映像を再生することができます。
また、本デバイスは200度という広視野角を備えており(HTC Viveは約110度)、これは人間の眼の視野角である220度にかなり接近したといえます。デバイスの価格やKickstarterでの支援金額の目安については未公表。今年12月にはKickstarterのサポーター向けの出荷を予定しています。また、SteamVRへの対応を謳っています。
8K映像を認識可能にする「ブレインワープ技術」を採用
上記でも述べましたが、『Pimax 8K』は8K映像を直接再生できるわけではありませんが、「ブレインワープ」という技術を使用しており、これによってユーザーが8Kレベルの映像を認識することができます。これはヘッドセットの両方のディスプレイに一度に映像を投射するのではなく、4K画質の映像を片方ずつ、2つのディスプレイに交互に表示する技術で、これを1秒間に150〜180回繰り返して行います。これによって、ユーザーはフレームレート150〜180fpsで8K映像を観ていると認識することができます。また、ブレインワープ技術によってGPU消費を抑えることができるため、高解像度のグラフィック描写を可能にしながらも、通常のゲーミングPCでも動作可能になるようです。
Pimax 8K対応の周辺機器も発表
また、先日発表された情報では、Pimax 8Kで使用することができる複数の周辺機器が登場し、これらを紹介するティザー動画が公開されました。現在のところKickstarterにてこれら周辺機器に関する情報は記載されておらず、ヘッドセットのみの取り扱いとなっています。
デバイスのスペック
『Pimax 8K』のスペックは以下の通りになります。
視野角 |
200度 |
解像度 |
3840 x 2160×2 |
遅延 |
15ms未満 |
リフレッシュレート |
75/90Hz |
必要GPU性能 |
GTX980 / 1080 or AMD R9 Neo以上 |
インターフェイス |
DisplayPort 1.4、USB 3.0 |
対応モード |
着席、立ち状態、ルームスケール |
対応プラットフォーム |
PiHome / SteamVR ※Oculus Homeも記載がありますが、サードパーティ製のツールを使用となっているため公式対応せず |
オーディオ |
3.5mm オーディオジャック x 2、マイク内臓 |
(参考)
Road to VR / Pimax 8K & 5K VR Headsets Coming to Kickstarter Later This Month(英語)
https://www.roadtovr.com/pimax-8k-vr-headset-coming-kickstarter-later-month/?platform=hootsuite
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