VRコンテンツの制作などを行う株式会社ハシラスは、高齢者向けの新型VRドライビングシュミレーターを開発中である旨を発表しました。高齢ドライバーの運転についての調査・研究やトレーニング、運転能力診断、安全意識の向上などの活用が考えられます。
VRで「ドライバーが何を見ているか」をチェック
既にハシラスはVRドライビングシミュレーター「ハシラスVRドライブシステム」を開発、九州工業大学の井上創造研究室に納入するなど、「VRを用いた自動車運転体験」について研究を行っています。
今回ハシラスが公表した新型VRドライビングシミュレーターでは、加減速や制動衝撃、旋回の体感、フォースフィードバック対応のステアリングといった特徴を備えており、より機構を簡素化、様々な用途に応用可能なものを開発中とのこと。さらに視線追跡(アイトラッキング)に対応したVRヘッドセットを用いることで、「ドライバーが何を注視しているか」「視線がどのように動くか」等を計測可能です。
高齢ドライバーの運転時の安全意識向上へ
近年、高齢ドライバーによる交通事故が社会的に問題視されています。ハシラスはVRドライビングシミュレーターを用いることで、これらの事故の原因となる「老化に伴う身体的・脳機能的・心理的変化」などの研究・調査に寄与することを狙います。
高齢者がこのVRドライビングシミュレーターを用いて、運転技術や危険予測を継続的にトレーニングし「安全に運転を続けること」、または高齢ドライバーの運転能力を数値で可視化し「高齢ドライバーの運転時の安全意識を向上させること」「運転が難しい場合、免許返納に向けた自主的な意識を芽生えさせること」が期待されます。