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脳波×VRで自閉症のセラピー補助、明暗分かれる医療VR企業 – 起業家医師から見た医療×VRのいま

医療向けAR/VRは米国を中心に導入が進んでおり、活用範囲の規模と質の両面において進化を続けています。外科医等のトレーニング、手術のシミュレーション、リハビリ、疼痛や不安の軽減など、領域は拡大。AIとの組み合わせで医療機器として承認を得るなど、治療方法としての価値も高まっています。

本記事では医療向けAR/VRの今を、起業家医師の視点で切り取っていきます。

脳波+VRで自閉症に対する新たなセラピー手法

アメリカでは、子どもの59人に1人が自閉スペクトラム症(Autism Spectrum Disorder/ASD)であると推定されています(およそ全米で350万人相当)。自閉スペクトラム症には様々なセラピー手法が考案されており、VRもその一翼を担っています。

ピッツバーグ大学のエンジニアやUPMC Western Psychiatric Hospitalの臨床医チームは、脳波に基づく非侵襲的脳コンピュータインタフェース(BCI)技術を用いた新たな手法を開発しました。これはASDを持つ人に、他者とのやりとりや会話といった社会的な相互作用を含んだシナリオをVRで体験させ、同時進行で本人の苦痛のレベルのパターンを脳波で記録するもの。音声かビジュアルを用いて、ストレスの合図をリアルタイムで本人に示すことで、本人が自分自身のストレスに気づき、対処するテクニックを思い起こすことができる、という仕組みです。


(Murat Akcakaya助教授による、脳活動を可視化したもの)

このチームはNational Science Foundationからの55万ドル(約6,140万円)の資金を得て研究を行っており、今後は「VR+脳波」というアプローチの有効性をEmotion Awareness and Skills Enhancement(EASE、「自身の感情的な反応への気づき」や、激しいネガティブな感情をコントロールする力を伸ばすためのスキルの学習に重点を置くプログラム)と組み合わせ、検証する予定です。研究者は「EASEで教えるスキルに、脳波+VRによる技術的な介入を組み合わせることで、様々な苦痛のレベルを見極めるための、患者の力を高めることができる」と研究者は述べています。

筆者は都内の病院で発達障害外来を担当しています。ASDを持つ方の中には、自身が無意識に感じているストレスや不快感や苦痛に気づきにくい方もいらっしゃいます。身体不調や、激しい怒りや落ち込みという形で現れて初めて負担に気づく場合もたびたびあります。こうした自身の感情的な反応への気づきを促すことは大切であり、専門のデイケアでもプログラムを実施しています。

しかしながら、ストレス状況を想像することや、デイケアでの学びを自身の日常生活に応用することは、ASDを持つ方々にとっては苦手分野であるという課題がありました。本研究では、VRで具体的な場面を体験することが出来、音声や画像という分かりやすい方法で脳波という客観的なデータという明確なフィードバックを得られることで、従来の臨床テクニックを補完することが期待できると感じます。

本トピックに関し、筆者オリジナル記事をFacebookにも掲載しています。よろしければこちらもぜひご覧ください。

(参考:PHYS ORG、2019年4月5日時点)

VRが導く、画像下治療治療の進化

画像下治療(Interventional Radiology、放射線科の一分野で血管にカテーテルを入れる等の方法で病気の治療を行う)学会の2019年学術総会で発表された、新しい研究発表についての報告です。

この研究は、「VRヘッドセットに投影されたカテーテルからの映像を見ながら、標的血管までカテーテル操作が可能であることを実証する」というもの。研究チームはCT血管造影スキャンを使用して、患者の腹部と骨盤内の血管の3Dプリントモデルとホログラムを作成。追跡システムがVRヘッドセットに投影する「カテーテルからみた身体内部の画像」を見ながら、放射線科医は3Dプリントモデルの中に電磁センサー付きのカテーテルの挿入を進めていきます。

この手法では「治療時間の短縮」「X線の被曝量低減」そして「IR治療へのアクセス拡大」といったメリットが確認されています。血管に到達する平均時間は、標準的な手法であるX線透視(蛍光透視)よりもVR利用の方が短く、さらにX線の被曝量も低減されます。また、治療に使う機器は携行可能で、大型設備が不要となるため、治療の場所も選びません。医療インフラの乏しい地域でも、施術が可能となるのです。

本研究は、患者のメリットはもちろん、治療を担当する医師にとっても大きな福音であると筆者は考えます。IRでは従来の放射線診断よりも利用するX線線量が多いため、担当する医師等の術者にX線被曝による障害を生じる場合があると言われています。IRの適応拡大による症例数の増加、手技の高度化による検査時間の延長により、術者被ばく量も増加傾向にあると考えられ、処置時間の短縮は課題となってきました。本研究は術者の被曝問題を解決する有効な一歩になることが期待されます。

こちらのテーマについて、筆者オリジナル記事をFacebookにも掲載しています。よろしければこちらもぜひご覧ください。

(参考:Healthcare IT News、2019年4月5日時点)

2016年の”VR元年”を乗り越えるために……VR理学療法の今

2016年、Oculus(現Facebook)やHTC、ソニーがPC向けのVRヘッドセットを売り出し、「VRはゲームの世界だけでなく、(医療を含む)様々な分野にも大きな革命を起こす」と言われました。世界的金融グループのゴールドマン・サックスは、VR市場が2025年には800億ドル、VR×医療領域は51億ドルへと成長し、ゲームに次いで2番目に有望な市場となると予想し、大きな話題となりました。

しかし2019年現在のところ、期待されたほどの急成長は見られません。医療領域のVRサービスの多くは、デジタルゲームの特性を理学療法に応用したものでした。VR理学療法を手掛ける4社を取り上げ、医療領域のVRの現状と今後の課題を伝えていきます。

(2019年現在、“VRブーム”はゆるやかに落ち着いた。資金調達に苦戦する企業も見られる一方で、地道かつ着実にその利用を広げる企業も多数出現し、業界内での明暗が分かれつつある。もはや“VRだから”で通用する時代は終わったと言えるだろう)

inMotionVR社……資金調達で立ち往生
理学療法士のKiki Copplemans氏が2016年に創業し、主力サービスとして「CorpusVR」を開発。オランダ全土で155人以上のセラピストがCoupusVRを定期的に使用しており、これまで2,500人以上の患者が利用しているとCopplemans氏は述べていますが、当初の期待ほど伸びていません。「CorpusVRは、患者が毎日活用するルーチンにはなっていない」との声もあります。事業提携により、製品のUXの改善や、患者の体動側的機能の精緻化等、サービスのブラッシュアップも進めています。

これまでにユトレヒト大学や個人の施術所等から25万ユーロ(約3,100万円)の出資を受けており、資金調達ラウンドにも着手中。Copplemans氏は、同社のサービスが、償還(保険者が医療行為として認め、医療機関からの請求に基づいて保険者が支払い基準に応じて医療機関に支払う)の対象となっていないことが課題と考えています。償還対象となるには、規制に則った臨床試験(※かなりの経費を要する)を実施し、保険者の要求基準をクリアすることが求められ、同社にとって高いハードルとなります。

Immersive Rehab社……資金調達における「鶏と卵」のジレンマ
2016年に Isabel Van De Keere氏が起業。脳出血・脳梗塞、脊髄損傷、多発性硬化症等の患者を対象に、上肢の機能訓練プログラムを提供。“Tech for Good”アクセラレーターである Bethnal Green Venturesからの出資を受け、その後は外部資金なしの経営を続けてきました。同社のプログラムは、無償提供という形で、これまで30人以上の理学療法士・作業療法士に利用され、30人以上の患者に用いられたとのことです。

Van De Keere氏は、臨床試験の費用を賄うため、最初の資金調達ラウンドに着手していますが、資金調達は厳しいものになるかもしれない、としています。同氏は十分な投資なしに、臨床上のエビデンスを示すことは難しく、そして臨床上のエビデンスなしで多額の投資を得ることは更に厳しい、という状況に陥っているためであると語っています。

VRHealth社……市場の「誤解」解消に取り組む、マーケット・リーダー
Erran Orr氏が2016年に設立し、同年75万ドル(約8,370万円)を調達。2017年にはシードラウンドで、330万USDの調達を完了し、米国ボストンにも拠点を持っています。同社のサービスは50の医療機関センターで使用され、治療セッション数は25,000を超えました。主要なサービスは2種類。「VR Reliever(痛みと不安を軽減)」と「VRPhysio(身体的リハビリテーション、医療機器としてFDA(米国)認証取得済)」です。VRヘッドセット開発を行うOculusともパートナーシップを結び、14の臨床試験を実施しています。

同社のOrr氏は、最も困難な挑戦の一つとして「VRをとりまく誤解(投資に見合わないといった誤解、誇大なイメージなど)を解消すること」と述べています。医療領域のVR業界で必要なのは、臨床試験で効果を実証し、医療機器として認定されたVRサービスを持ち、VRがゲームだけのものではないことを証明できる企業が増えることだと述べています。

MindMaze社……ヨーロッパのVRユニコーン
2012年にTej Tadi氏がスイスのローザンヌで起業。2016年に1.8億ドル(約121億円)の資金調達を行い、脳梗塞・脳出血後のリハビリ目的のVR、MindMotion GOとMindMotion PROは、医療機器としてCEマーク(EU)とFDA(米国)の認証を獲得済で、1,000人以上が利用、英国、ドイツ等ヨーロッパ全域で300人のセラピストが導入しています。最近では、スイスのNeuroPro、米国メリーランド州のNeuro Motor Innovations(NMI)米国カリフォルニア州のGaitUpとIntentoを立て続けに買収するなど、非常に勢いのある企業です。

医療領域のVRにとって最大の問題は、「医療機器は保険償還の対象となる必要がある」という認識であるとTej Tadi氏は指摘します。Tadi氏は、同社のサービスを患者自身が自ら進んで自費で購入するものにブラッシュアップすることで、更なる市場拡大を目指しています。

筆者が代表を務める㈱BiPSEEは、リハビリ領域での医療VR企業ではありませんが、非常に参考となる内容でした。最初から治療手段としてのサービスを確立させることを狙うのであれば、臨床研究を遂行するに足る資金と陣容を獲得し1日も早く医療機器としての認証を取得することが重要なのだと思い知らされます。

BiPSEEは治療手段としてのサービス展開も視野に入れていますが、まずは、医療領域においてAR VR を用いることの有用性を多くの方(医療提供側も医療サービスの受け手側も)が身近に感じることが重要であるとの認識に基づき、治療支援サービスから着手しています。企業人から医師となった筆者自身の経験と、医師としてのネットワークを活かし、丁寧にきめこまかく「根を深く張る」サービスへと育ててていきたいと考えています。

本取り組みについて、筆者オリジナル記事をFacebookにも掲載しています。よろしければこちらもぜひご覧ください。

(参考:sifted、2019年4月5日時点)

 


BiPSEEでは、BiPSEE XR Updatesという筆者のオリジナルコラムを発信しています。本記事の詳細や補足情報は、BiPSEE XR Updates (https://www.facebook.com/bipsee.vr/)をご参照ください。BiPSEE XR Updatesの発信はTwitter(https://twitter.com/BiPSEE_VR)でお知らせしています。


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