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VRによる疼痛軽減やがん研究、ARで大麻の医学的な情報提供 – 起業家医師から見た医療×VRのいま

医療向けAR/VRは米国を中心に導入が進んでおり、活用範囲の規模と質の両面において進化を続けています。外科医等のトレーニング、手術のシミュレーション、リハビリ、疼痛や不安の軽減など、領域は拡大。AIとの組み合わせで医療機器として承認を得るなど、治療方法としての価値も高まっています。

本記事では医療向けAR/VRの今を、起業家医師の視点で切り取っていきます。

VRは慢性疼痛の治療をどう改善するのか

VRが疼痛や不安を軽減する効果を示す研究結果が発表されたことに加え、VR機器が安価で購入できるようになり、昨今ではVRを導入する医療機関が増えています。医療VRを提供すあるAppliedVR社によれば、同社のVRを導入している病院は全米で250以上にのぼるといいます。

VRを疼痛治療として用いるメリットは5つあります。

1. より優れた疼痛管理
University of Washington School of Medicineの教授(心理学)、David R. Patterson氏の研究によると、火傷や創傷、出産、歯科治療、短時間の手術による急性疼痛(いずれも長期化すると慢性疼痛となる)の軽減にVRが効果的であることが判明しています。

2. 鎮痛薬の減量
鎮痛薬(オピオイドを含む)が不要、あるいは減量できるほどVRが効果的なケースも。

3. 医療費の削減
入院期間の短縮によるもの:患者の自己効力感を高め、入院長期化の要因「コントロール不良の痛み」を解決。
 痛みのメカニズムの理解によるもの:患者が痛みのメカニズムを理解することは、疼痛コントロール上重要です。医師が説明する従来の方法に比べ、VRを活用した説明はわかりやすい上に少ないコストと時間で実現できます。

4. 健康的な新しいスキルの習得
痛み以外にも不快な出来事が多く、対応力を磨くことが重要となります。VRはスキル習得に要する時間を短縮し、スキルの定着を促します。

5. 患者の身体活動の改善
疼痛が軽減すると活動的になり、活動量が増えると関節が滑らかになり、心肺機能も改善します。

「自らが主体となって動き、体験する」VRは自己効力感を高める有効な方法です。筆者はVRが治療法の選択肢となることで、疼痛治療の現場は大きく改善すると確信しています。

本トピックに関し、筆者オリジナル記事をFacebookにも掲載しています。よろしければこちらもぜひご覧ください。

(参考:US News & World Report、2019年1月29日時点)

がん研究の最前線へ:VRが可能にする腫瘍の3Dモデル研究

Cancer Research UK Cambridge Institute (CRUK)の研究者が、腫瘍サンプルの3Dモデルを構築するためVRを活用する研究室を立ち上げました。新しい治療法を開発する場合、がん細胞どうしが、あるいはがん細胞と健康な組織が、互いにどう作用しているのかを理解することが重要となります。研究者は腫瘍を構成するあらゆる細胞を内部から分析可能。データはコンピューターシミュレーションに保存されているため、世界中の研究者が同時に探索と研究を行うことができるのです。2017年にCPUKから2億ドルの助成金を得て、乳癌の最初の3D原理証明モデルを作成しました。

https://www.youtube.com/watch?v=a8mZqcmRJrk

筆者が医学生として病理学を学んだ際(2003年)、染色されスライスした細胞の切片を顕微鏡で観察し、その特徴を捉えてスケッチすることで、腫瘍の細胞レベルの変化を頭に叩き込んでいました。この3D腫瘍モデルを使うと、癌転移のメカニズムを「体験」することも出来、細胞と病態を総合的に理解することが可能になるでしょう。既にDigital Pathology(デジタル病理学)という分野はあります。2Dですが場所と時間の制約を超えて病理診断が可能です。3Dモデルならではの活用は、例えば血管に近い場所(がん細胞は血管から栄養を得ることで増殖)や増殖の先端にあるがん細胞が周囲の組織とどう作用しあっているのかをシュミレーションし、転移の可能性や予後を予測する等が考えられると思います。

この研究について、筆者オリジナル記事をFacebookにも掲載しています。よろしければこちらもぜひご覧ください。

(参考:VRScout、2019年1月29日時点)

カナダが「ARを活用した大麻教育拠点」へ

2018年10月、カナダは成人の大麻所持と使用(娯楽用を含む)を合法化しました。一方、大麻使用に関する最新の正確な情報をインターネットで検索することは難しい状況でした。特に大麻使用の医学的な効用に関する情報の入手は、専門医を受診する以外困難でした。

この状況に一石を投じたのが、NexTech AR Solutions社とCannvas Medtech社の連携です。これにより、個別の大麻商品に関する、包括的な情報(医学的な情報を含む)をARで入手することが可能になりました。


(画像:NexTech AR Solutionsのvimeoより引用)

筆者が調べた限りでは、成人の娯楽用大麻が合法化されているのはカナダとウルグアイの2か国、医療用大麻は28か国で合法化されています(米国は州法により規定され、州により扱いが異なる)。適用は厳格に管理され(一部のてんかんや抗がん剤治療の嘔吐等)、国により(米国では州により)規制内容が異なるため、科学的な知見に基づいた最新情報を一括して入手することは困難でした。合法的な大麻の利用が徐々に広がる中、「大麻の望ましい活用」のためには、専門家だけでなく一般の利用者が正しい知識を持つことが重要です。

カナダの医療用大麻合法化は1999年と比較的早く、医療用大麻活用の知見は相応に厚いと思われます。成人の娯楽用の大麻使用が合法化したことで、更に幅広い知見が蓄積されていくことでしょう。ARを活用した情報発信に期待します。

本取り組みについて、筆者オリジナル記事をFacebookにも掲載しています。よろしければこちらもぜひご覧ください。

(参考:Reality、2019年1月29日時点)


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