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医療向けVRに残された「法的な課題」、イギリスが医療VR導入へ“本腰”か – 起業家医師から見た医療×VRのいま

医療向けAR/VRは米国を中心に導入が進んでおり、活用範囲の規模と質の両面において進化を続けています。外科医等のトレーニング、手術のシミュレーション、リハビリ、疼痛や不安の軽減など、領域は拡大。AIとの組み合わせで医療機器として承認を得るなど、治療方法としての価値も高まっています。

本記事では医療向けAR/VRの今を、起業家医師の視点で切り取っていきます。

イギリスのVRスタートアップが国民保健サービスのチームと連携、VRトレーニングをテスト中

イギリスのOxford Medical Simulation社が、医療スタッフ向けのVRトレーニングを2つの病院で開始しました。トレーニング内容は糖尿病患者の緊急事態に対応するものであり、専門家が監修した100種類もの緊急事態シナリオを用意。現在、50人の医師がこのトレーニングを受けています。

このVRトレーニングを提供するOxford Medical Simulationは英国の国民保健サービス(NHS)の支援プログラムに採択されており、糖尿病患者の治療に使われるインスリンを主力製品とするNovo Nordisk社の資金で開発を行っています。

VRトレーニングとして提供される100のシナリオは、国民保健サービスに所属する医師、糖尿患者によって制作されたもの。 Novo Nordiskによると、パイロットスタディの結果によっては、2019年後半にもプログラムをイギリス全国に拡大する予定です。

イギリスの国民保健サービスが見せる、AR/VRへの“真剣さ”

このニュースからは、国民保健サービスのAR/VR活用に対する真剣さが強く伝わってきます。過去にNHSは「2040年までに、医療スタッフの働き方に大きな影響を与えるデジタル技術」をピックアップしており、この中でAR/VRは10個中6番目に位置づけられていることからも、取り組みの“本気度”がうかがえます。

今回のパイロットスタディでVRトレーニングプログラムの有用性が認められ、国民保健サービス全体で推進されるようになると、世界のデファクトスタンダードとなる可能性はかなり高いのではないか、と筆者は考えます。

本トピックに関し、筆者オリジナル記事をFacebookにも掲載しています。よろしければこちらもぜひご覧ください。

(参考:MobiHealthNews、2019年4月19日時点)

医療は、“第5次マシンエイジ”の技術を導入する準備ができているか

医療関連産業は全世界で10兆ドルほどにまで成長していますが、革新的な技術の導入という点では他の業界に大きく後れを取っており、その導入率は全産業中でも下から5番目という位置です。

しかし、これは今後3年間で大きく変わろうとしています。世界経済フォーラム(WEF)が2018年9月に発表した「The Future of Jobs Report 2018(リンク先PDF)」によれば、2022年までに医療業界の87%でビッグデータ、87%でバイオテクノロジー、80%で機械学習、73%でウェアラブルテクノロジーが導入されると予測されています。続いて67%まで導入が進むものに、ブロックチェーンにIoT、そしてAR/VRが挙げられています。

米国で開催されるSXSW(サウス・バイ・サウスウェスト)でW2O社が主催したセッション「救急救命室のEQ: XRで共感を育む」で、上記をテーマにディスカッションが行われました。XRは、VRやAR、そしてMR(Mixed Reality、複合現実)の総称です。XR市場は、2018年に約300億USDに達し、今後3年間で200億USD以上になると予想されています。XRは患者・医療スタッフにトレーニングの機会を提供し、疼痛管理に用いられ、手術室で活用することもできます。更に、私達の誰もがもつ「バイアス」のリスクを回避する可能性も持っています。自身とは異なる立場や視点を経験することで、自身とは異なる考え方や視点を持つ人たちとの共感を育むことができるのです。

上述のW2O社主催のセッションで、特に印象に残ったのが、放射線科医でAtrium Health (40の病院と900もの医療介護施設を持つ組織)のCSO(最高戦略責任者)であるRasu Shrestha医師の考え方でした。「テクノロジーの導入によるメリットで医療の効率化や精緻化が脚光を浴びることが多いが、医療の根幹は患者と医師(など医療スタッフ)との人間的な関わり合いにあると考える。例えば、VRで若手医師が加齢変化でどのような困難感が生じるのか経験することで、高齢の患者との関わり合いが大きく変わり、患者医師双方にとって納得感の高い医療が実現できるようになる。」と述べ、EQ (Emotional Quotient 、感情知性、心の知能指数)を育むことの重要性を強調していました。人の感情(つまり脳)に直接的な影響を持つという意味で、XRはAIやIoT等の技術と比べても、きわめてユニークな特徴を持つ技術であると考えます。

こちらのテーマについて、筆者オリジナル記事をFacebookにも掲載しています。よろしければこちらもぜひご覧ください。

(参考:Forbes、2019年4月19日時点)

医療VRと規制分野の課題

英国から、法的な視点に立ったレポートです。VRはかつてゲームを主体としたエンターテイメント領域の技術でした。ところが、今やAR/VRは、診断や治療における新たな選択肢を生み出しており、伝統的な医療(技術や文化、規制の枠組みが他の業界と大きく異なる)との間で軋轢が生じています。

AR/VRが生み出す新たな医療の選択肢は、十分な理解の下で適切に導入されれば、従来の薬物療法や手術と比べ、リスクが低く、費用対効果は高く、より短時間ですむ手段となりえます。患者にとっても医師等の医療スタッフにとっても魅力的で、医療の在り方を根本から変える可能性を持っているのです。

AR/VRが医療の新たな選択肢となる例を挙げてみましょう。

  • 術前診断のために患者の身体にメスを入れる代わりに、臓器の3Dヴァーチャルマッピングを利用する。
  • 恐怖症等の治療を目的とした暴露療法として特別にデザインしたVRやAR環境を用いる
  • 脳卒中や手術後などのリハビリとして、認知能力、手と眼の協調性やおよび身体の動きを改善するためにゲーム技術を用いる。

こういったAR/VRによるイノベーションは、新たな課題を生んでいます。規制当局や保険業界はこういった課題に対応するための見直しを必要としており、NHS(英国 National Health Service)の政策決定者は既に取り組みを始めています。

AR/VRが引き起こすジレンマは、例えば以下のような状況です。

  • 患者の画像(あるいは身体の一部の画像)を作成し、保管し、操作するという作業が伴います。患者本人はどんな権利を放棄する必要があり、誰が画像の権利を保有するのでしょうか?
  • 患者データは安全に保管されるのでしょうか?保管されたデータにアクセスできるのは誰になるのでしょうか?
  • ヴァーチャルな補助ツールが誤作動し、手術を妨げてしまった場合、誰が責任を負うのでしょうか?

リスク軽減の具体的な方法は、ハードウェアとソフトウェアに技術的なセーフガードを埋め込むことや、厳格な取扱い手順を作成すること、メーカー、ユーザー(医師等)、患者の署名を要する、注意深く練り上げた契約書や同意書を準備すること、等が考えられます。

筆者は法的な視点から医療AR/VRの影響について考察にした興味深いレポートだと思います。提示された具体例は、治療や診断という医療の根幹に直接関係するAR/VRの活用例。こういった分野でのAR/VR活用は、有効であることのエビデンスを示すことはもちろん、医療機器としての承認を得る審査の中で、様々な角度からAR/VR の影響を検討することが有用であると感じました。これまでにない革新的な選択肢であり、審査の段階では全ての影響を明らかにすることは困難と思われます。承認後の市販後調査を丁寧に行うことはもちろん、長期スパンで影響を確認し続ける姿勢が求められると考えます。

本取り組みについて、筆者オリジナル記事をFacebookにも掲載しています。よろしければこちらもぜひご覧ください。

(参考:VR/AR Association、2019年4月19日時点)

 


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