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活用事例 2017.07.13

世界のVR/AR投資伸びる 2017年第2四半期は過去最高水準

※本記事の画像は拡大可能です。

Digi-CapitalによるVR/ARへの投資に関するレポート

モバイル、ゲーム系調査企業Digi-Capitalのブログにて、2011年から2017年にかけてのVR/ARへの投資に関するレポートが公開されました。それによると、2017年第二四半期(4月〜6月)にVR/ARに投資された金額は総計8億ドル(約907億円)とのことです。

2016年第二四半期から現在にかけての12ヶ月間で、合計20億ドルが投資されました。投資先は広告/マーケティングやeコマース、ゲームや医療など合計27分野におよび、それぞれの分野に投資したベンチャーキャピタルなどの企業が上掲のグラフに記載されています。

日本からも電通やgumi、コロプラなどの企業名が名を連ねています。

VR/ARへの投資は年々増加

上の棒グラフは2011年〜2017年の間におけるVR/ARの投資額の推移を表したものですが、これまでで最高の投資額を達成したのは2016年第一四半期の12億ドルですが、これは半分以上がMRデバイスを開発中のMagic Leap一社への投資であるため、Magic Leapを例外とすれば2017年第二四半期の8億ドルが最高投資額ということになります。

最有力投資分野は技術

Digi-Capitalは上記に挙げた27のVR/ARの投資分野を、これまでの累計の投資額の多さに基づいて円グラフにしています。これを見ると、投資全体の約半分が技術を持つ企業への投資です。それに続く大きな投資ジャンルは4つあり、映像、ゲーム、周辺機器、スマートグラスの順であり、これら5つが全体の90%近くを占めています。

10%はサービス/ソリューション、教育、ロケーションベース、eコマース、そして残りの部分(円グラフのピンクの部分)はアート/デザイン、エンターテイメント、ビジネス、ライフスタイル、音楽、B2B、ユーティリティ、ニュース、医療、スポーツ、写真、ディストリビューションが含まれます。

ARプラットフォームが業界地図を塗り替えるのか?

先日フェイスブックが発表したARプラットフォーム『Camera Effects Platform』やアップルの『ARKit』の登場によって、スマートフォンを使ったARアプリ市場がバブル的成長を遂げる可能性があり、このことが投資額の増減や投資分野の拡大、縮小に大きな影響を与えるかもしれません。

スマートフォンやタブレットを使用したARアプリ開発を容易にするこれらのプラットフォームの登場によって、モバイルARアプリの開発に拍車がかかれば、モバイルARを専門とする開発者達によってエコシステムが形成されます。

Digi-Capitalの予測では、5年以内にモバイルARユーザーは10億人を超え、モバイルAR市場は6,000億円のマーケットに成長するとのことです。この動きはApple、Facebook、Googleなどによって牽引され、ARによって多くの物事が変わるでしょう。現在VR/ARに投資している投資家や投資先企業にとって、今この時にVR/ARへ投資することは、社会的にも経済的にも、後に大きな利益につながるものとしています。

(参考)

AR/VR Dealmakers invested over $800M in Q2 2017(英語)

http://www.digi-capital.com/news/2017/07/arvr-dealmakers-invested-over-800m-in-q2-2017/#.WWYDTtPyjOT


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