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テック 2017.04.05

ヒトの目に近づく 12K画質の360度動画ストリーミング

バーチャルリアリティ(VR)や360度ビデオのストリーミングを提供するVisbit社は、同社が開発したストリーミング技術”Visbit View-Optimized Streaming technology”により、市販のハードウェアを使用してヒトの見え方とほぼ同じである12Kで360度のビデオを正常にストリーミングできる技術を確立した、と発表しました。

12K画質のVR動画

”Visbit View-Optimized Streaming technology”により、12Kの画質という、これまでと比べてさらにヒトの見え方と近い高レベルなVR動画をストリーミングすることが可能になり、ユーザーは以前では不可能だったVR内でのモノを細部までズームしてみることもできるようになります。

また、モバイル向けに使われるLTEでもスムーズに動画が再生される上、基本的にすべてのVRヘッドセットに対応しておりパソコンやスマートフォン、ウェブやコンソールでも利用可能としています。

さらに”Visbit View-Optimized Streaming technology”では一度により多くのユーザーがストリーミングを利用することができ、またVR動画の配信や管理も簡単に行うことができます。

Visbit社の創設者でCEOのChangyin  Zhou氏は「ヒトの見え方とほぼ同じと言われる12Kは、特に一般のwifiなどのネット環境での実現はほぼ不可能でした。しかし、わたしたちVisbit社の”Visbit View-Optimized Streaming technology”により一般のネットでも12Kで360度動画を見ることができるようになりました。この技術によりさらに質の高い動画鑑賞やコンテンツ開発ができるのではないでしょうか。」と伝えています。

VRのビジュアルの質が飛躍的に上がることにより、医師が離れた場所から手術のアドバイスを与えたり、スポーツの試合でより複雑な審判が行うことができるなど、より詳細な視覚情報が必要とされる場面でもVRが活躍できる可能性が高まります。

Visbit社の動画ストリーミングサービスは現在Gear VR と Google Cardboardでクローズドベータ段階であり、オープンベータが2017年内にローンチするとのこと。

なお、同技術への懸念点としては、技術の詳細が明らかにっておらず海外の体験レポート等も存在しないため、具体的な情報が乏しいこと。また、12Kの画質を転送可能にしたとしても、録画側(送り手)と再生側(受け手)の処理負荷の増大がネックになりそうです。Gear VRとCardboard向けにベータテストを行っているとのことでスマートフォン向けに配信を行えるようですが、低スペックな環境でどの程度快適に再生できるかも気になるところです。

(参考)
VR Video Streaming In 12K Is Now Possible
http://www.vrfocus.com/2017/03/vr-video-streaming-in-12k-is-now-possible/ (英語)

Visbit社 公式サイト
https://www.visbit.co/#/home (英語)

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