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業界動向 2019.07.28

海の向こうで広がる“バーチャル・ビーイング”のうねり

日本ではVTuber(バーチャル・ユーチューバー)が盛り上がりを見せていますが、米国では“バーチャル・ビーイング(Virtual Being)”という概念が提唱され、広がりを見せています。

現地時間の2019年7月24日にサンフランシスコでは、バーチャル・ビーイングをテーマとした初のカンファレンス「Virtual Beings Summit」が開催されました。

バーチャル・ビーイングとは?

バーチャル・ビーイングは、架空の存在でありつつ(利用者もそれを認識している)も、利用者と双方向の感情的なコミュニケーションが行えるキャラクターを指す用語(概念)です。将来的にはAIを使い、新たなユーザーインターフェースになる可能性を秘めているとされています。

この概念の提唱を初めて行ったのはアメリカのコンテンツスタジオ、Fable社です。Fableは、同社が手がけるVRコンテンツ「The Lucy Project 」の登場人物Lucyのほかに、バーチャルインフルエンサーのリル・ミケーラなどが、この概念に該当するとしています。

インスパイアが目的

Fable社はVirtual Beings Summitで、バーチャル・ビーイング分野に関する補助金制度の創設を発表しました。

Fableの共同創業者Edward Saatchiは、補助金創設の目的を、ゲームなどでAIとアニメーション技術を試みるクリエイターをインスパイアするためと解説。補助金の金額は、最低1,000ドル(約11万円)から最大で25,000ドル(約270万円)を予定していると説明しました。2019年7月現在、同制度への申込方法などは判明していません。

FableとSaatchi氏について

Saatchi氏は、2017年に閉鎖されるまでOculusのコンテンツ部門Oculus Story Studioを統括していた人物です。同スタジオは閉鎖前の2016年、VR短編アニメ「Henry」でエミー賞を獲得しました。Saatchi氏は、Oculus Story Studioの閉鎖後Fableを創業。現在は「The Lucy Project」に携わっています。

(参考)VentureBeat


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