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活用事例 2021.03.17

米国宇宙軍がVRトレーニングを導入、従来コストを大幅削減

宇宙空間での安全保障をつかさどるアメリカ合衆国宇宙軍は、トレーニングにVRを導入しています。フェイスブックの一体型VRヘッドセットOculus Questを活用、宇宙空間にいるかのような訓練を実現しました。

宇宙での活動をVRに再現

米国宇宙軍は人工衛星の不具合対応や、ミサイル防衛などの任務にあたっています。しかし実際に宇宙空間への移動するコストは高く、これまで数百万ドルのシミュレーターを用いて訓練を行っていました。

今回米国宇宙軍は、IT企業のSAICが開発したVRトレーニングプラットフォームを導入します。隊員らは使用するアバターを選び、バーチャル空間にアクセス。国際宇宙ステーション等の活動現場が再現された、VRシミュレーションで訓練を行います。インストラクターの指示に従って行うトレーニングは、直感的な操作で進められます。人工衛星を囲んで他の隊員と会話したり、レバーを引く、ボタンを押すといった操作を、作業現場にいるのと同様に体験可能です。

コストやアップデートにメリット

SAIC社曰く「実際にその場にいるかのように感じられる体験を追求した」というこのトレーニング。カスタマイズのシミュレーターであれば百万ドル単位で開発費がかかるところを、クラウドベースのプラットフォームでコスト削減を実現しました。アップデートを遠隔から行うこともでき、大規模導入も容易です。SAICの開発担当者は「PCとの接続が不要なOculus Questを用いるため、より体験しやすくなっている」とも説明。また今後は人工衛星の内部を詳細に見るための拡大鏡機能や、AR体験の導入も検討しているということです。

米軍でのVR/AR導入事例についてはこちらの記事でも紹介しています。

(参考)VRScoutWashinton Post
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