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テック 2016.10.26

米で医療への応用を狙うアイトラッキング技術が特許登録

米ボストンを拠点とし、VRなど先端テクノロジーの開発を行うチーム「SyncThink」が、VRHMDで目の動きを追跡する“アイトラッキング”の特許を取得しました。

SyncThink アイトラッキング特許取得

脳損傷の検出など医療分野への活用が期待

SyncThinkは、脳神経外科医のJamshid Ghajar氏が2009年に創設した企業です。主に脳に関する先端技術の開発を行っており、すでに10個もの関連する特許を取得しています。

今回新たに特許を取得した、眼球運動を追跡する”アイトラッキング”技術は、同社が開発したモバイル医療デバイス『Eye-Sync』に利用されるとしています。『Eye-Sync』はVRHMDを用いた認知テストデバイスです。負傷した兵士の脳機能障害の検出などを目的として、アメリカ陸軍感染症医学研究所(U.S. Army Medical Research)から支援を受けて開発されました。

SyncThink アイトラッキング特許取得

SyncThinkの開発するモバイル医療デバイス『Eye-Sync』。暗闇に次々と浮かび上がる輪を60秒間目で追い、スコアにより評価する。公式サイトよりデモの体験が可能。

Jamshid氏はアイトラッキング技術について「正確で信頼性が高く、非常に高速な測定基準です」と述べており、新特許技術の有用性について強調しています。

またSyncThinkの最高技術責任者であるDaniel Beeler氏は、「VR技術は、アイトラッキングのための理想的な環境であり、我々が強力な認知的洞察を提供することができるプラットフォームです。今回取得した特許は、VRHMDをはじめとする我々の製品に利用することで様々な産業を拡張できるだろう」のように述べています。

同社はアイトラッキングによりユーザーの関心の対象を判別できることから、広告コンテンツなどへの応用も可能と考えているとのこと。今後は医療分野以外への活用も予想されます。

(参考)
SyncThink Gets A Patent for Eye Tracking in Virtual Reality(英語)
http://uploadvr.com/syncthink-eye-tracking-patent/

※Mogura VRはUploadVRのパートナーメディアです。


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