AR/VRスポーツトレーニング技術を開発するStatusPROは、2021年8月12日、520万ドル(約5.6億円)の資金調達を行ったことを発表しました。今回の資金調達を元に、同社のトレーニングプログラムの製品開発と、ゲーム市場への進出を目指します。
元アスリートによるトレーニングプラットフォーム
米国に本社を置くStatusProは、AR/VRとデータを組み合わせたトレーニングを提供する企業。共同創業者であるAndrew Hawkins氏とTroy Jones氏だけでなく、米国内の従業員の約半数も元アスリートで構成されています。
同社のトレーニングプラットフォームでは、トラッキングチップを装着した選手のリアルタイムデータをもとにした3Dシミュレーションを、VRヘッドセットや大画面で体験することができます。これによりトレーニングを行う選手同士が離れた場所にいても、身体的な損耗を受けることなくバーチャルな練習や試合を体験することができます。
ゲーム市場への進出を計画
StatusProはこのプラットフォームを活用して、ゲーム市場への進出も計画しています。
2020年4月に開発が報じられた『The Lamar Jackson Experience(ラマー・ジャクソン体験)』は、NFL(ナショナル・フットボール・リーグ)のスター選手であるLamar Jackson選手が、NFL MVPに選ばれた2019年の試合の再現に挑戦できる内容とのことです。Jackson選手は同社とパートナーシップを結んでいるだけでなく、同社の投資家でもあります。
https://www.youtube.com/watch?v=dh0j2fo-oz8
今回の資金調達について
今回の資金調達は、KB PartnersとTitletownTechを中心にGreycroft、Verizon Ventures、Haslam Sports Group、49ers Enterprises、SC Holdingsなどが参加しました。
GreycroftのパートナーであるWill Szczerbiak氏は、次のように述べています。「子供の頃、ほとんどの人が好きなプロスポーツ選手と一緒にフィールドに立つことを夢見ました。StatusPROチームは、VRやウェアラブル技術の進歩を利用して、それを実現しようとしています。Lamarのように20ヤードのスクランブルを突破したり、お気に入りのNBA選手と一緒にファストブレイクをしたりすることを想像してみてください。StatusPROのゲームは、スポーツ界で最も人気のある体験の一つになると信じています」
(参考)PR Newswire、AfroTech、PR Newswire(2020年4月)