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テック 2017.04.20

心臓を3Dで詳細に観察 スタンフォード大が心臓病の治療を補助するVRツール開発

スタンフォード大学はサンフランシスコに拠点を置くソフトウェア開発会社Lightausと協力し、心臓病治療の補助ができるVRツールを開発しました。

心臓病治療のためのVR技術応用

このスタンフォード大学が開発した技術を使うと、3Dで、心臓の表面や内部、心臓周りの血管の運動だけでなく心臓にある欠陥や心臓をそれぞれの部位に分けて見ることができるようになります。

医師や患者を含むユーザーはVRゴーグルを装着し、コントローラーを使い、3D化された心臓を見ることができます。また、心臓の各部位を”つかむ”ことでより詳細に心臓を観察することができます。

今までは人間の臓器を学ぶ際、本に書かれた平面図のデザインを見るしか方法はありませんでした。また、最新の技術を用いてリアルに2Dイメージ化しても医師の間では心臓の構造や運動について異なる意見が出てくることが少なくありません。

しかしスタンフォード大学が開発したVRツールにより医師や医学生がより効果的に人体について学ぶことができるだけでなく、患者もVRを用いて3Dで立体的に説明を受けることで何の病気で、どのような手術が施されるのかなどをより理解しやすくなります。

CTスキャンやMRI、心電図は重要な役割を担ってきました。今、VR技術も心臓病治療を含む医療の分野で必要不可欠な役割を担っていくだろうという専門家の声もあります。

スタンフォード大学は今後、25から30あるとされる主な心臓病の種類を3Dで可視化できるように開発を続ける予定で、最終的には肺や脳の病気のモデル化も進める予定です。

医療分野でのVRの活躍

医療分野で、VRは心臓を3Dで可視化すること以外でも様々な活用がされています。

たとえばVR技術を用いた高度な手術ナビゲーションプラットフォームが開発されており、患者の脳内の腫瘍・神経・血管といった器官の外観を、VRヘッドマウントディスプレイ(VRHMD)を装着してより詳細に把握することができます。

他にも、手術のシュミレーションや高所恐怖症の治療のためにもVR技術が使われています

今後もどのようにVRが医療分野で応用されていくのか注目です。

(参考)
Virtual reality takes doctors on a ‘fantastic voyage’ inside hearts
https://www.statnews.com/2017/04/13/virtual-reality-stanford/ (英語)


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