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AR/MR 2021.02.09

【2021年最新版】スマートグラスとは? 発表された最新モデルを紹介

ディスプレイにデジタル情報を表示できる「スマートグラス」は現在、産業向けから一般ユーザー向けまで、さまざまな種類が登場しており、その用途も実に多様です。本記事ではそもそも「スマートグラス」とはどういったデバイスなのか、2021年1月時点でどのようなモデルが各企業から発表されているのか、紹介していきます。

目次

1.スマートグラスとは?
2.Google Glass
3.Vuzix社製スマートグラス
4.Moverio
5.Huawei(音声中心)
6.Echo Frames(音声中心)
7.フェイスブック×レイバンのスマートグラス
8.NTTドコモの軽量ディスプレイグラス

スマートグラスとは?

「スマートグラス」は現実にディスプレイ上のデジタル情報を重ねて表示する、メガネ型のウェアラブルデバイスです。ユーザーはグラスを顔にかけるだけで、ハンズフリーで必要なデジタル情報を閲覧できます。中には、ディスプレイ表示機能を持たず、オーディオ機器や音声通話用として使うタイプや、スマートフォンと接続してディスプレイに情報を映すタイプもあります。

産業用のスマートグラスは、マニュアルを見ながら作業できるようサポートしたり、倉庫作業で情報をチェックしたりといった用途で利用されています。一般向けのスマートグラスでは動画を視聴したり、スマートフォンのメールを確認したりが可能です。

スマートグラスと似た用語として「AR/MRグラス」があります。どちらも頭に装着するメガネ型デバイスという点では同じですが「スマートグラス」は現実空間を認識する機能が無いものを指します。

「スマートグラス」と「AR/MRグラス」の詳しい違いは、下記の記事で詳しく解説しています。

Google Glass(Glass Enterprise Edition 2)

Glass Enterprise Edition 2」は、グーグルが2019年5月に発表した法人向けスマートグラスです。販売価格は999ドル(約11万円)。2020年2月に販売を開始、複数の代理店経由で展開を行っています(※代理店は主に米国とカナダ向けの取り扱いを行っており、日本での購入の可不可については明言されていません)。

大手国際輸送物流会社DHLは業務にGoogle Glassを導入しており、倉庫でのピッキング作業でハンズフリーでの情報チェックに活用されています。正確性や効率性向上が見込めるとのこと。


(Glass Enterprise Edition 2で在庫情報を確認する際のイメージ)

Vuzix社製スマートグラス

AR技術を有する企業Vuzix Corporationは、産業向けの「Mシリーズ」や産業・コンシューマ向けの「Blade」を展開しています。以下、現時点(2020年2月)で発表されているものを紹介します。

Mシリーズ(M400・M4000)


(左:M400、右:M4000)

Mシリーズ「M400」は、QualcommのAR/VRデバイス専用のチップセット「XR1」を搭載した、産業向けスマートグラスです。公式ストアでの価格は218,900円(税込)。遠隔作業支援や倉庫・空港での荷物搬入といった場面での使用が想定されています。OSはAndroidを採用し、USB-Cケーブルで接続できます。


(M400を利用した遠隔通話のイメージ)


(細やかな作業にM4000を利用する際のイメージ)

「M4000」は2020年1月に発表した新型のスマートグラスです。価格は295,000円(税別)。Vuzix社は本製品を「これまでで最もパワフルな企業向けスマートグラス」と説明しています。導光板ディスプレイが導入されており、現実のオブジェクトに干渉されずに様々なコンテンツや情報を画面に表示できます。ボイスコマンド機能なども実装されています。

Blade

「Blade」は、産業向けとコンシューマー向けに展開されているスマートグラスです。公式ストアでの価格は90,000円(税別)。スマートフォンを介したデータの送受信と表示が可能です。メールや画像、テキストメッセージなどのデータを閲覧したり、道案内のガイドを使用したりといった用途に利用できます。


(Bladeで家族を撮影する際のイメージ)

また、アマゾンのAIアシスタントAlexaに対応。ハンズフリーで操作でき、音声と視覚で情報の受信も可能です。

「メガネそのもの」な新型スマートグラス開発中

現在、Vuzix社は眼鏡そのものな外見の新型スマートグラスを開発中です。一般ユーザー向けから法人向けまでのモデルがラインナップされる予定です。


(目的地を確認するイメージ)

また、同社は2021年1月にJade Bird Display(JBD)との提携を発表。超小型のマイクロLEDディスプレイエンジンを共同開発中しています。商用化が実現すれば、「世界最小のマイクロLEDディスプレイエンジン」になると期待されています。

Moverio

エプソンから2021年2月に発表されたスマートグラスBT-40。ディスプレイにはエプソン独自のシリコンOLEDが採用されており、高精細で120インチ相当の大画面映像を楽しむことができます。Androidスマホと接続して、スマホの画面を大画面で見ることも可能。エプソンダイレクトショップでの参考価格は税込64,900円です。

さらにAndroidを搭載したタッチパネル付きコントローラーとセットになったモデル「BT-40S」も販売。こちらは参考価格115,500円となっています。

Huawei(音声中心)

中国の大手通信機器メーカーHuawei(ファーウェイ)は、2020年10月に「HUAWEI Eyewear Ⅱ」を発表しました。スマートフォンとBluetooth接続して使用し、主にオーディオ機器としての用途が想定されています。


(つるの部分で音量調節可能)

メガネの左右のつる部分をタップすることで、音量調整や再生、一時停止などの操作が行えます。デザインはレンズがクリアなメガネ型と黒色のサングラス型が各2種類の計4タイプです。

Echo Frames(音声中心)

Echo Frames」はアマゾンのAIアシスタント「Alexa」を搭載したスマートグラス。価格は249.99ドル(約2万6000円)です。2020年11月には第2世代が登場、一般ユーザーが購入できるようになりました(米国内限定)。


(呼びかけるだけでAlexaが起動)

第2世代の「Echo Frames」は、オーディオ品質の向上したほか、前モデルと比較してバッテリー持続時間が40%伸び、デバイスを逆さまに置くいて3秒間後に電源がオフになる機能が搭載されています。

フェイスブック×レイバンのスマートグラス

フェイスブックは2020年10月、「レイバンと提携し、2021年にスマートグラスを発売する」ことを明らかにしています。製品の具体的なスペックや見た目等は不明ですが、ユーザーが日常的に使うことを想定しているとのこと。今後の動向に注目です。

NTTドコモの軽量ディスプレイグラス

NTTドコモは軽量小型のスマートグラスを開発中。2021年2月、試作機としてこの「軽量ディスプレイグラス」が公開されました。本体重量49g、折りたたんで持ち運びが可能。スマートフォンと接続して使用し、4m先に100インチ相当の大画面表示が可能です。


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