香港のスタートアップSandbox VRが、シリーズAで6800万ドル(約74億円)を資金調達しました。同社は、VR体験施設の運営を手がけています。Sandbox VRの発表よると、今回調達した資金は、新規のVR体験施設を展開するために使用するとのことです。
今回の出資は、アメリカのベンチャーキャピタルのAndreesen Horowitzが主導して行いました。その他の出資者には、Floodgate Ventures、スタンフォード大学、Triplepoint Capital、CRCM、中国のアリババが含まれます。
Sandbox VRの新VR体験施設の開設場所には、マカオ、ニューヨーク、インドネシア、東京などが予定されています。2019年1月現在、各施設のオープン時期などは明らかになっていません。
世界各地で6店舗を営業中
2019年1月現在、Sandbox VRが運営するVR体験施設は、香港、サンフランシスコ、バンコク、シンガポール、バンクーバーの6箇所に存在しています。体験施設では不気味な館の中でゾンビと戦うガンシューティング「DEADWOOD MANSION」、トレジャーハンターとして海賊のお宝を見つける冒険「THE CURSE OF DAVY JONES」、未来の香港を守るために戦う「AMBER SKY 2088」の3つのVRゲームが体験できます。
Sandbox VRは、自社施設でのVR体験を「好立地の店舗で提供される、ハイエンドのハードウェアと低レイテンシーのソフトウェアの融合による、ソーシャルマルチプレイヤー体験」と評しています。
Sandbox VRの歴史
Sandbox VRは2016年、GloStationという社名で創立されました。2017年に、VR体験施設の第1号店を香港に開店。創業当時からCEOを務めるSteve Zhao氏によると、開店当時の予約状況は芳しくなかったとのことです。同氏は、その苦境が変わったのは、Facebookで、Sandbox VR(当時はGloStation)の紹介動画が拡散した時だったと説明します。
「(Facebookで動画が拡散した)直後から、弊社の予約受け付けフォームには、申し込みが殺到するようになりました。あっという間に三ヵ月先まで予約が埋まりましたよ」
Sandbox VRはこの成功により、当時はアリババから300万ドル(約3億円)の出資を獲得し、経営を継続しました。
(参考)UploadVR