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活用事例 2015.09.22

スタートアップ支援を行うRiverプログラム第2弾ではVR系など計14社へ投資

Riverプログラムは、サンフランシスコにあるベンチャーキャピタル、Rothenberg Venturesによって行われる投資プログラムです。VRスタートアップ企業の支援を目的に、今年2015年1月に第1回目が行われました。今回は第2回目ということになります。 image00 第一回では、合計130万ドルの金額が13のVR系企業に渡って投資されました。そこにはFPSゲーム『World War Toons』を開発しているインディーゲームメーカー「Reload Studios」や、日本発の視線追跡HMDでおなじみの「FOVE」も出資を受けました。

・Ruverプロジェクトについて興味がある方は、以下の記事も併せてご参照ください。

米ベンチャーキャピタルがVR関連への投資プログラムを実施。その成果はいかに(第1回)

第2回となる今回のRiverでは、14の企業が出資を受けました。特徴的なのは、その内訳がVR系企業7社、VRではない別分野の企業7社、となっていることです。今回から、出資対象はVRに限らず、「先端技術」へと拡大されました。その分野はAR、AI、機械学習、コンピュータービジョン、ロボットなどにわたっています。

River対象企業 VR分野

第二回Riverで投資を受けたVR系の7つの企業です。

 

・Cerevrum (http://cerevrum.com/)

脳科学に基づいた、脳を鍛えるトレーニングをVRで提供します。いわゆる脳トレのようなもので、記憶力、同時処理能力、計算能力などの認知能力を、VR空間のゲームでトレーニングすることができます。

 

・OBE Immersive Gaming (http://www.machina.cc/)

昨今のVRと言えばヘッドマウントディスプレイですが、OBEはその一歩先を行きます。VR空間の物理的な感覚をフィードバックする”ジャケット”を着ることで、身体の位置、振動、音、温度などの情報をVRと現実世界とで相互にやり取りができます。ゲームだけでなく、スポーツや医療の分野への応用も見込まれます。

 

・inVR (http://invr.co/)

クリエイターが3Dのデザインを”煩雑なプログラミングを習得すること無く、”あらゆるプラットフォームに対応した形で”、VR空間に持ち込むことができる技術を開発しています。これによって、クリエイターがVR世界へ参入することの敷居はぐっと下がることになります。

 

・Retinad (http://www.retinad.io/)

VR空間における広告及び分析のプラットフォームを開発しています。「広告は好きではないが、VRの中でなら広告体験は素敵なものになる可能性がある」、と開発者は話しています。魅力的な広告システムが出来上がれば、VR界の発展の加速につながることは間違いないでしょう。

 

・Temple Gate Games (http://www.templegatesgames.com/)

Oculus VR Jam というコンテストにて、『Bazaar』というゲームで入賞をしているゲーム制作集団です。『Bazaar』はパステルカラー色のポップな絵柄の世界の、冒険パズルゲームです。彼らはゲーム開発に長年携わってきたベテラン五人で構成されています。

・VRChat (http://www.vrchat.net/)

VR世界でのソーシャル・プラットフォームを提供します。さらにVRChatの提供するUnityのプラグインを用いれば、ユーザーによが自作したVRの世界にも同様のソーシャルな環境を導入することができます。

・VrTV   

3Dコンテンツをリアルタイムで配信するプラットフォームを開発しています。これを用いればユーザーは、VRの体験を視聴したり発信することができます。

 

River対象企業 VR以外の分野

続いて、VR系ではない7と、その簡単な事業内容は以下のとおりです。(アルファベット順)

 

Adawarp (http://adawarp.com/)

- テレイグジスタンス技術を用いた「テレベアー」という熊の人形を開発しています。自身の動きを遠隔的に人形に同期させることで、テレベアーがその人の代わりとなり、遠くにいてもその人がその場に居るような臨場感を生みます。

 

Fringefy (http://www.fringefy.com/)

- AR技術を用いたモバイル、およびウェアラブル用の画像検索エンジンの開発をしています。例えばレストランを”見る”(画像検索する)だけでレビューを検索したり、ある建物を”見て”その歴史を調べることができるようになります。

 

GeoCV (http://www.geocv.com/)

- モバイルデバイスによって3Dのもの(実世界)をスキャンする技術を開発しています。キャプチャーされた3Dデータは、VR空間へ応用され、その中を歩いたり、景色を共有したりできます。

 

GetVu (http://www.getvu.net/)

- ARヘッドセットを工場の生産ラインに応用します。AR技術を用いて、従来は従事者が手作業で行っていた作業から、手を使う必要がなくなり、作業の効率化が図れます。

 

Rival Theory (http://rivaltheory.com/)

- 映画やゲームにおいて、キャラクターという存在が持つ意味の大きさは計り知れません。この企業では、本当に生きているかのようなキャラクターを生み出す為の人工知能の開発を行っています。

 

Vicarious Surgical (http://www.vicarioussurgical.com/)

- VR技術を外科ロボットへと応用する技術を開発しています。これによって、新たな可能性を持つ技術をより低コストで実現できるようになるでしょう。

Wade & Wendy (http://wecrewt-wordpress.elasticbeanstalk.com/)

- 求職の場を探し、案内をするキャリアアシスタントAIのWadeと、会社で採用担当の補助をするAIのWendy。二人のAIをリクルートの場に用いることで、雇用の場がより効率化され、企業側は求める人材を得やすくなります。

(参考)
・Rothenberg Ventures Invests $1 Million Across 10 New VR Startups in ‘River’ Program – ROAD to VR (英語)
http://www.roadtovr.com/rothenberg-ventures-invests-700000-across-7-new-vr-startups-in-river-program/

・Rothenberg Ventures’ River Program Announces Fall Class, Opens Doors to ‘Frontier Tech’
UPLOAD VR (英語)
http://uploadvr.com/rothenberg-river-fall-2015/

・The New River Program by Rothenberg Ventures – VR SCOUT (英語)
http://vrscout.com/projects/the-new-river-program-by-rothenberg-ventures/

※アメリカのVR専門メディアRoad to VR、UploadVRはMogura VRとのパートナーシップを結んでいます。


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