XRヘッドセットを展開するPICOは、PICO Developer Special Eventにて、OSを支える新しいレンダリングエンジン「PICO Spatial Engine」を発表しました。
PICO Spatial Engineは、これまでアプリ側で担っていたレンダリング処理をOSレベルに移行した、統合レンダリングアーキテクチャです。CPUとGPUのリソースをリアルタイムで動的に割り当てる仕組みにより、複数の3Dアプリと2Dアプリを同時に安定して動作。自分の部屋で3Dのテーブルトップゲームをプレイしながら、ブラウザや他の2Dアプリを同時に開いたりする「空間マルチタスク」が実現可能になります。
環境理解の面では、シーン認識・セマンティックラベリング・メッシング・平面検出・永続的な空間アンカーといったMR向け機能をエンジン側で提供します。リアルタイムのオクルージョン処理、テキスト描画、マルチモーダル操作への対応もエンジンが自動で処理。開発者はゼロから実装する必要がありません。空間オーディオ、物理演算、パーティクルや照明といった動的グラフィクスもOSの中核として組み込まれています。
デザイン面では、「Cloud Crystal」と呼ばれる新しいUIデザイン言語を導入しました。ユーザーインターフェースが周囲の環境光に合わせてリアルタイムで変化し、バーチャルの要素が現実空間に自然に溶け込む設計です。テキスト描画の精度も向上しており、明暗さまざまな環境下でも安定した視認性を確保します。
開発者向けには、複数のSDKとツールが本日より提供開始となっています。ネイティブ空間アプリ向けの「PICO Spatial SDK」はKotlinとDeclarative UIを採用しており、既存のAndroidアプリの空間対応にも利用できます。Android Studio上で動作する「PICO Spatial Plugin」「PICO Spatial Editor」も用意されました。ヘッドセットなしでPCやMac上で開発・テストできる「PICO Emulator」も同時に公開されています。
ウェブ開発者向けには、HTML・CSS・Reactを使って空間アプリを構築できるオープンソースフレームワーク「WebSpatial」が公開されました。PICO OS、visionOS、Android XRなど複数のプラットフォームで動作します。ゲームエンジン向けにはUnity・Unreal・OpenXR対応のSDKも提供されます。これらのツールはPICO Developerから入手できます。
参考
PICO
PICO Developer Special Event
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