中国のVRヘッドセットメーカーPico Technologyは、新たな一体型VRヘッドセット「Neo 3」を発表しました。中国向けには2021年5月10日に発売予定となっており、Pico日本チームによれば、日本では2021年夏に一般向けにもリリースされる計画とのこと。日本における正式な発売日は、後日アナウンスされる見通しです。
Pico Technologyは、2015年4月に設立された中国のVRヘッドセットメーカーです。一体型VRヘッドセットを中心に展開し、2019年に両目4Kの解像度の「Pico G2 4K」を発売。2020年にはポジショントラッキングのある6DoF対応の「Pico Neo 2」、アイトラッキングを搭載した上位モデル「Pico Neo 2 Eye」を発売しました。
今回発表された「Neo 3」は、Oculus Questシリーズと同数の4基の光学センサーを搭載。公開された画像からは、Oculus Questシリーズのコントローラーに類似した形状のハンドコントローラーが確認できます。
コンシューマー展開強化の動き
日本国内におけるPico TechnologyのVRヘッドセットは、主にイベントや法人向けトレーニング用途などに利用されてきましたが、今後はコンシューマー向けの展開も強まると考えられます。
Pico Technologyは2021年4月、新たにパブリッシング部門「Pico Studios」を設立。このパブリッシング部門は「世界中の開発者による高品質なVRゲームをアジア地域に届ける」ことを目標とし、移植サポートや開発機の貸し出し、各言語への翻訳支援、資金面での援助などを行います。さらにコンテンツストアでは400以上のVRコンテンツを取り揃えるなど、コンシューマ向け展開に意欲的です。
なお中国では、現在VRヘッドセットとして主流になりつつあるOculus系デバイス(Oculus Quest 2など)が、規制によって購入することができません。米メディアRoad to VRは「この規制は、興味深い情勢を作り出している」とコメントしています。
(参考)Road to VR
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