AR動画を手掛ける米国のスタートアップOctiは、シードラウンドでの資金調達成功、およびNFL Players Association(ナショナルフットボールリーグ選手連合、NFLPA)との戦略的パートナーシップ締結を発表しました。同社は独自のジェスチャー認識技術を用いており、今後NFLファン向けのARアプリを制作予定です。
スマホカメラだけでジェスチャーを認識
Octiは、iOS向けにARアプリ「Octi」を公開しています。ユーザー自身や友人の画像と背景を重ねて動画を作成できるアプリです。
Octiの独自性は、スケルトンマッピング(骨格推定)とジェスチャーの認識技術にあります。使うのはスマートフォンのカメラだけで、特別なセンサーは不要です。対象が動いていても自動的に人体を認識し、3Dエフェクトを重ねることができます。
NFL選手のアバターで動画作成
今回のシードラウンドでの調達金額は750万ドル(約8.4億円)。複数のベンチャーキャピタルのほか、スナップチャットで知られるスナップ社の元プロダクト担当副社長であるTom Conrad氏、クリエイティブツールを提供するアドビ社のチーフ・プロダクト・オフィサー、Scott Belsky氏らといった個人投資家も参加しました。
またNFLPAとのパートナーシップは、アスリートのためのアクセラレーターであるOneTeam Collectiveを通して締結されました。このパートナーシップを受けて、Octiは自社のモバイルプラットフォームで2,000人以上の現役選手のアバターを公開する予定です。NFLのファンは選手のアバターを使い、インタラクションも可能な動画を作れるようになります。
独自性はジェスチャーの活用にあり?
OctiのCEO、Justin Fuisz氏は次のような声明を発表しています。「Octiのプラットフォームはスマートフォンのカメラだけを使い、全く新しいやり方で人々のコミュニケーションを活性化します。人はいつもジェスチャーを使って自己表現をしています。このことを反映した技術が、我々の独自性です」
同社は今回の資金調達により、コンピュータービジョンの専門家チームや機械学習エンジニアのチーム作りを進めるとしています。
(参考)VRFocus
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