2021年9月30日、中国Nrealは新製品としてスマートグラス「Nreal Air」を発表しました。同社がすでに開発・提供を行っているMRグラス「NrealLight」とは異なり、カメラは非搭載。映像視聴に特化したデバイスとなっています。
NrealはNreal Airの価格について、「各地域のキャリアパートナーが決定するが、小売価格はNreal Lightの数分の1になる」と発表。なお日本ではKDDI株式会社が2020年よりNreal Lightの販売を行っており、Nreal Lightの価格は69,799円(税込)となっています。
カメラを廃し映像視聴に特化、iPhoneやiPadにも対応
Nreal AirにはマイクロOLEDが採用されており、現実における4m先の130インチ相当の大画面を実現します。ディスプレイのリフレッシュレートは90Hz、視野角はNrealLightの52度からやや狭くなり46度に。使用の際にスマートフォンとの有線接続が必要な点は変わらず、重量は76グラムです。Nreal Airにはカメラが搭載されていないため、現実の物体や人などをトラッキングするタイプのAR体験はできず、あくまで「映像視聴に特化したスマートグラス」となっています。
Nreal LightはAndroidのみに対応していましたが、Nreal AirはiOSとの互換性も有しており、iPhoneやiPadと接続して使用することが可能となりました。さらにNreal Airユーザーがひとつの仮想スクリーンを他のユーザーと共有できる「Watch Party」機能も発表。複数人で、同じ仮想スクリーンに映し出されたコンテンツを、リアルタイムで共有・視聴できるようになります。
日本での取り扱いNTTドコモとKDDI、年末より投入予定
Nrealは2017年に創業、スマートフォンに接続して使うMR(Mixed Reality)グラス「NrealLight」を開発・提供しています。同社は2019年にKDDI株式会社と戦略的パートナーシップを締結、2020年12月には日本国内向けの「Nreal Light」の販売を開始するなど、KDDIとタッグを組んでの展開を行ってきました。
続く10月1日、NTTドコモとKDDIはそれぞれNreal Airの発売を発表。いずれも2021年12月以降取り扱い開始予定となっており、日本ではこの2社を中心に展開を行うものと予想されます。なおKDDIはNrealLightの販売も並行して継続する見通しです。
Nrealは2021年12月に中国、韓国市場にもNreal Airを投入予定。他市場への展開は2022年より開始予定であるとしています。
(参考)Nreal 公式Webサイト
(2021/10/1/14:20……取り扱い企業の記載を追加)
(2021/10/1/13:45……記事中のグラム数等、一部数値の表記に誤りがあったため本文を修正)