大手スポーツ用品メーカーのナイキ(Nike)は、“バーチャルアパレル”を手掛けるデザイナーグループRTFKTの買収を発表しました。買収額は非公開です。
活動開始から2年のデザイン集団
RTFKTは2020年1月から活動開始し、主にバーチャルスニーカーの制作を手掛けてきたデザイン集団です。アーティストの Zaid Kirdseyとコラボしたバーチャルジャケット(約273万円)が完売など注目を集め、2021年5月にはグリー傘下のGFRなどから資金調達を行いました。
一方ナイキは11月、オンラインゲームプラットフォーム「Roblox」との提携を発表。バーチャルワールド「NIKELAND」を設置し、メタバースへの参入を開始しました。
今回の買収について、NIKE社CEOのJohn Donahoe氏は次のような声明を発表しています。「当社はRTFKTのブランドに投資し、その確信的でクリエイティブなコミュニティを守り育てていきます。そしてナイキのデジタル世界進出、強化を進める計画です」
買収発表でNFT取引額が急増
買収により、RTFKTのNFTアバターClone Xの価格は急上昇。NIKEの公式発表から1時間のうちに、マーケットプレイスOpenSeaでの取引額は2,000万ドル(約22.7億円)相当にまで達したということです。
RTFKTの創業者の1人Benoit Pagotto氏は「ナイキは世界で唯一、我々がイノベーション、創造性、コミュニティへ持つ強い情熱を共有してくれるブランドです。メタバースで完成された我々のブランドを成長させていくことに、わくわくしています」と買収を歓迎しました。
12月にはスポーツ用品メーカーのアディダス(Adidas)もメタバース事業への参入を発表。続々と大手ブランドがメタバースを意識した展開を始めています。
(参考)VRScout
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