文部科学省は「令和2年度専修学校における先端技術利活用実証研究」にて、VR教育プロジェクトを採択しました。
「令和2年度専修学校における先端技術利活用実証研究」は、専門学校などでの養成を強化するため、産学が連携して取り組むプロジェクトです。実践的な職業教育を支える実習授業等において、先端技術の活用法について実証・研究を行います。
今回採択されたのは、VR教育ソリューションを提供する株式会社ジョリーグッドの「看護師教育VR事業」。同事業は医療や介護教育シミュレータを製造・販売する株式会社京都科学と共同で進められています。京都科学と東京医科大学がVRコンテンツを監修し、ジョリーグッドと共に制作します。制作されたVRコンテンツは、全国の看護学校の学生に対して3年間の実証研究が実施されます。
VRでどこからでも臨床体験が可能に
今回開発されるVRコンテンツは、小児科や産婦人科、精神科など様々なシチュエーションを体験可能な内容になる予定です。また、希少症例などをVRコンテンツ化することで、実際の臨床実習では経験しにくい症例の看護経験を積むことができるとのこと。看護師を育成する学校では、新型コロナウイルスの影響で病院での実習ができない状況ですが、VRトレーニングを活用することで実習の効果を上げることに期待できそうです。
ジョリーグッドは、「リモート環境でも従来の実習カリキュラムと同レベル以上の学習効果のあるプログラムの開発を目指す」としています。
文科省によるVR教育プログラムの採択が続く
文部科学省は令和2年度専修学校における先端技術利活用実証研究にて、同じくジョリーグッドの「救急救命向けVR教育プログラム開発事業」も採択しています。この事業では救命士の育成施設環境で学べない実習や希少な症例、緊急症例がVRコンテンツ化されます。