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施設でのVR機器、条件付きで子供も利用へ 業界団体が自主規制

ショッピングモールやゲームセンターなどVR体験が可能な施設が急速に増加し活況を呈しています。多くの施設では、ハードウェアメーカー等の推奨年齢にならって、両眼立体視の機器の13歳未満の利用を禁止しています。

施設でのVR体験(ロケーションベースVR)の普及促進を図る業界団体、一般社団法人ロケーションベースVR協会(以下、ロケーションベースVR協会)は、1月5日「VRコンテンツのご利用年齢に関するガイドライン」を発表しました。このガイドラインでは、施設において、7歳以上13歳未満の子供のVRコンテンツの利用を“保護者の同意”、“適切な休憩”などの条件付きで認めています

ロケーションベースVR協会は、2017年7月18日に活動を開始し、現在ではバンダイナムコエンターテインメント、アドアーズ、CAセガジョイポリス、カプコン、タイトーなど主要な事業者が参加しています。プレスリリースによると、このガイドラインの制定にあたっては、協会では「13歳未満の子供の立体視の発達への影響について、ロケーション事業者が係員によって使用時間および頻度を管理することを前提に、現在の水準に照らした医学的見地を踏まえたうえで、有識者において検討を重ね」たとのこと。

ロケーションべースVRを展開する施設ではこのガイドラインを参考に、子供の体験を可とする施設が増えていくことが予想されます。

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ガイドラインの詳細

本ガイドラインは、わずか3行ですが、利用者向けの注意事項、事業者向けの注意事項、及びQ&A;の3点の資料が発表されています。

利用は保護者の判断

ガイドライン本体及び利用者向けの注意事項から、子供の利用の最終的な判断は保護者に委ねられています。

【注意事項】
・7歳未満のお子様にはご利用させないでください。
・VRコンテンツの内容について、保護者がふさわしくないと判断されるものはご利用させないでください。
・VRコンテンツのご利用時間について、連続20分のご利用に対し、10分から15分程度の休憩をとってください。
・斜視や複視、その他、視力の異常や眼科的疾患のあるお子様や、眼科に通われているお子様は、専門医に相談の上、ご利用ください。
・ご利用後にお子様の視力について異常が見られた場合、早急に専門医を受診してください。

本ガイドラインの利用は事業者の責任で

また、事業者向けの注意事項では、
・保護者への告知、同意取得を徹底すべきであること
・本ガイドラインの利用は各事業者の責任で行われるべきであること

等が記載されています。Q&Aでも言及されていますが、万が一事故が発生した場合の責任は事業者にあることになります。

本ガイドラインの利用について(事業者向け)

・本ガイドラインをお客様のよく見える場所に掲示してください。また、13歳未満の
お子様よりVRコンテンツご利用のご要望がある場合、保護者への告知および同意取
得を徹底してください。
・本ガイドラインには年齢に関係なく共通する注意事項は含まれません。施設側で用意
されている注意事項とあわせて利用ください。
・本ガイドラインの適用はあくまで施設向けVRコンテンツに対してであり、家庭用、
その他のVRコンテンツは含まれません
・本ガイドラインの利用は、これを利用する事業者の責任で行ってください。
・本ガイドラインへの文言追加および変更は、これを利用する事業者の責任で行ってく
ださい。
・本ガイドラインの最新バージョンは、ロケーションベースVR協会のwebサイトに掲
出します。ご利用の際は必ず最新バージョンをご利用ください。
・本ガイドラインは、現時点の最新情報に基づき有識者の検討により制定された自主規制であり、今後の実務的な状況に応じ変更するものです。

HMDメーカーの規定も要確認

VRヘッドセットを製造しているハードウェアメーカーでは、13歳未満の利用を禁止しているものがあります。本ガイドラインのQ&A;では、「禁止を明言しているHMDメーカーの機器を使用している場合には、13歳未満の使用を推奨しません。いずれの機器が禁止しているか、については各機器の説明をご確認ください。」と非推奨としており、利用する場合は、事業者の責任においての利用になります。

一方、HTC社は、HTC Viveの安全規制ガイドにて、小さな子供の使用に関して注意喚起を行っているものの、現在明示的な年齢制限はおこなっていません。

子供の眼の発達に関しては問題の有無が実証されていない

13歳未満のVRヘッドセットの利用に関しては、立体視等への発達への影響が懸念されていましたが、Q&A;にて以下の通り見解を示しています。

両眼立体視を行うHMDにおいて、斜視が生じることの実証は極めて困難であり、現在に至るまで行われていません。また、HMDメーカーでも基準を緩和する動きもあるほか、国内外で当ガイドラインに記載した保護者の同意のもとでの利用はすでに実際に行われており、症例も報告されていません。当該斜視の事例は1980年代のもので、立体映像生成の精度にも現在とは大きな差があると考えています。問題の有無が明確に実証されない当問題について、現在の事例及び医学的見地からの見解を元に判断すべきと考えております。

なお、国内施設では越谷レイクタウンでイオンリテールが運営する「VR Center」、国外施設ではIMAXが運営する「IMIAX VR Center」などで、保護者の同意の元での7歳以上の子供の利用がすでに行われています。また、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンでは、VR機器を装着してのジェットコースターのアトラクションでは、年齢制限はなくジェットコースターの身長制限のみ行っています。

子供にとって魅力的なコンテンツも多く、施設の中には子供向けにハコスコなどの単眼ディスプレイを使用している場合もあります。

施設向けに限定し、家庭用などは対象外

事業者向けの注意事項にも明記されていますが、本ガイドラインは施設向けという条件下でのみ適用されるものであり、家庭用などのその他の目的で利用される場合は対象外となっています。

ロケーションベースVR協会では、今後も基礎事実の変更があれば、議論を行っていくとのこと。今回のガイドラインを受けて、子供の利用が盛り上がっていくのか、注目したいところです。

(参考)
VRコンテンツのご利用年齢に関するガイドライン / ロケーションベースVR協会
http://lva.or.jp/pdf/guidelines.pdf

Q&A / ロケーションベースVR協会
http://lva.or.jp/pdf/guidelines_qanda.pdf

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