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テック 2019.07.11

VRライド型デバイスに触覚デバイス、電気で味覚操作……技術発掘事業でVR関連が複数採択

コンテンツ産業に貢献することが期待される技術を発掘・発信する事業「Innovative Technologies 2019」において、VR技術を用いたプロジェクトが複数採択されました。

本事業は一般財団法人デジタルコンテンツ協会が実施したもの。採択されたプロジェクトは株式会社ハシラスによるVRライド型デバイス、株式会社スクウェア・エニックスのVR内における複数の3D空間の同時表現技術、exiii株式会社のVR触覚デバイスとなっています。

また、視覚ではなく「味覚」を対象とした技術として、東京大学バーチャルリアリティ教育研究センター、大阪大学 前田研究室、明治大学 宮下研究室の合同による「電気刺激による味覚操作手法」が採択されました。

2019年度の「Innovative Technologies」は上記以外にも4件、合計8件が採択され、今年11月に開催される「デジタルコンテンツEXPO 2019」において展示・一般公開されます。

以下、VR関連の採択プロジェクトをリストアップします。

パーソナルモビリティ型VRライドデバイス「キックウェイ」:株式会社ハシラス

株式会社ハシラスによる「キックウェイ」は、VRヘッドセットを装着したまま登場できる、VR向けのライド型デバイスです。主にVRで走行するコンテンツにおける加速感や停止感、振動などを再現することにより、VR体験の臨場感を高めること、およびVR酔いを軽減させることを目的としています。

VR空間内における複数の3D空間の同時表現技術「LiveWindow(ライブウィンドウ)」:株式会社スクウェア・エニックス

株式会社スクウェア・エニックスの「ライブウィンドウ」は、分割された3D空間を360度の空間に変換する技術です。同社のVRコンテンツ「結婚指輪物語VR」では本技術を取り入れており、漫画のコマを立体的に配置して動的な演出を行い、スムーズな場面転換を可能としています。

VR触覚デバイス「EXOS Wrist DK2」:exiii株式会社

exiii株式会社の「EXOS Wrist DK2」は、VR内における手の触覚を再現するデバイスです。手首にあるモーターで手に対して掌背屈(前後方向)と橈尺屈(左右方向)の二方向へ力の提示をすることで、VR内のオブジェクトに手全体で「触れる」感覚を再現しています。

電気刺激による味覚操作手法:東京大学バーチャルリアリティ教育研究センター、大阪大学 前田研究室、明治大学 宮下研究室

「電気刺激による味覚操作手法」は電気刺激によって味覚を作り出したり、食べ物の味を強める/弱める技術です。本技術では顎部や下顎部への電気刺激を加える等を行い、これまでの手法(舌や口腔への電気刺激)の問題点を解決、新たな味覚操作方法を提案しています。詳細な動画はこちら(リンク先Google Drive)。

(参考)InnovativeTechnologies2019


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