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テック 2018.10.23

総務省の「異能vation」にVRプロジェクトが選出、VR失禁体験や反射利用など

総務省が実施する独創的な人材の発掘を目指すプログラム「平成30年度 異能vation  破壊的な挑戦部門」において、VR技術を用いたプロジェクトが最終選考に複数選出されました。選出されたプロジェクトは、尿失禁の感覚を再現した作品と、錯覚現象であるハンガー反射を利用したものです。

また、同プログラムの「ジェネレーションアワード部門」においても、ナーブ株式会社の「VRトラベル」や株式会社アルファコードの「VRider DIRECT」、メディアアーティスト坪倉輝明氏による「空想ジオラマ」など、複数のVR関連のアイディアや技術などがノミネートされています。

総務省は2014年から、戦略的情報通信研究開発推進事業において“独創的な人向け特別枠”である「異能vation」プログラムを実施しています。本プログラムはICT分野において、“破壊的な地球規模の価値創造を生み出すために、大いなる可能性がある奇想天外で野心的な技術課題に挑戦する人”を支援するものです。

2018年度はICT分野において、破壊的価値を創造するなどの技術課題への挑戦を支援する「破壊的な挑戦部門」と、独自のアイデアや尖った技術などを表彰する「ジェネレーションアワード部門」の2部門が設けられています。本年度の「破壊的な挑戦部門」への応募は980件あり、その内11件が最終選考へと進みました。

「尿失禁感覚再現装置のための尿意提示システムの改善と装置普及に向けた小型化、モジュール化」

(失禁体験装置 ver3.0)

本プロジェクトは、尿意と濡れ感の提示により、まるで失禁してしまったかのような感覚になるものです。VR技術を用いることで、尿意提示や冷却、電気刺激といった様々な物理アプローチも含め効果的な尿意提示手法を模索しています。

また、装置の活用方法や有効性を検証するために装置の小型化とモジュール化を進め、医療・介護・エンタメ業界など様々な領域と連携し具体的な応用事例の創出を行うとのことです。

「ハンガー反射を軸とした運動誘発錯覚現象統合システムの基盤構築によるHapticHMDの実現」

(HangerOVER: HMD-embedded haptics display with hanger reflex)

本プロジェクトは「ハンガー反射」を用いて複数の運動誘発錯覚現象を統合するHMDシステムを開発するものです。ハンガー反射とは、針金ハンガーを頭に被ると不随意に頭が回転してしまう現象のこと。これは頭部だけでなく、手首や腰、足首でも発生することが報告されています。

これによりアプリケーションの一例として、HMDを被るだけの手軽さで身体を大きく揺動可能な、より没入感のあるVRジェットコースター体験を提供するとのことです。

(参考)異能vation 公式


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