軍事用ソフトウェアプラットフォームを開発するImprobable U.S.は、米国防衛分野の事業継続を断念しました。親会社である英国Improbable社の判断によるものです。同社は今後、米オフィスを閉鎖するものの、残る米国での商業プロジェクトは継続する見通しです。
Improbable U.S. Defense & National Securityは2018年創業。英国ロンドンを拠点とし、メタバースなどのバックエンドシステムを提供するImprobableの子会社です。ワシントンDCに拠点を置いています。
突然の部門閉鎖をLinkedInで発表
Improbable U.S.は米国における軍事用メタバース構築に重点を置いてきました。しかし12月10日、同社社長兼ゼネラル・マネージャーであるCaitlin Dohrman氏は、”米国軍事分野のメタバース事業からの撤退”を自身のLinkedInページに投稿しました。
同氏は投稿にて、「米国の防衛分野から離れるというImprobable社の突然の決定は、悲痛なものです。この一連の動きは、Improbable社が商用メタバース事業に再び集中し、困難なマクロ経済状況の中での収益化への道筋を加速させる必要があるため、必然的に実施されました」とコメントしています。
Improbable U.S.は、12月上旬に開催されたビジネスカンファレンスにて、軍事用合成環境開発プラットフォーム「Skyral」のデモ発表を行ったばかり。「Skyral」は、安全保障上の課題に対応するための計画、訓練、運用方法を仮想空間上で合成しシミュレーションを可能にするシステムです。BREAKING DEFENSEの報道によると、Improbable U.S.の米国オフィスは閉鎖するものの、米国での商業プロジェクトは継続するとのことです。
(参考)Improbable U.S. Defense & National Security、BREAKING DEFENSE