ハワイ観光局は、VR体験でハワイをプロモーションするためのアプリ「Let Hawaii Happen」を制作しました。本アプリは、OMD’s Zero Codeによって考案され、ハワイに本拠を置く代理店のMVNPとVFX制作会社Framestoreと協力して作られました。HTC Vive、iOS、Android向けに配信されています。
このアプリはVRアプリの中で広告を流すプラットフォーム「Immersv」を使い、広告を行っています。ユーザ向けにアプリ「Let Hawaii Happen」を宣伝する30秒間の広告がVRスクリーンで流され、エンドカードが動画の最後に表示。視聴者はそのエンドカードからすぐにアプリをダウンロードしたり、保存することができました。
実際に挿入された広告はこちら。360度動画ではありますが、シアター形式で平面の動画を見る形式になっています。
Immersvは本アプリのキャンペーンの結果を発表し、VRアプリがどのようなプロモーションツールになっているかを紹介しました。
VR広告の効果
Google Cardboardを使用してスマートフォンで視聴できるキャンペーンは、従来のモバイル環境やデスクトップ環境でのキャンペーンに比べて優れたエンゲージメントとコンバージョン率となり、VRヘッドセットと360度モバイルアプリを使用するユニークユーザー数は5万人を超えたとのこと。
Immersvは、視聴者の70%が離脱せずにビデオ広告の視聴を完了し、25%が「凝視」(※編集部注 VRのコンテンツでは選択肢を凝視することでアプリの購入画面に遷移します)を行っていることを確認しました。 キャンペーンの終了時までにImmersvは、5週間のキャンペーン中にGoogle Playのアプリのページに8,500人以上のユーザーがアクセスしたと言います。 モバイル広告は9.5%のクリック率、デスクトップ広告では約0.4%のクリック率という数字をImmersvは比較で用いています(Innovid 2016 Global Video Benchmarksレポートより)。
Immersvとキャンペーンを運営したZero Code OMD USAのシニアプロジェクトマネージャー、Aileen Virayはこう述べています。「OMDとハワイ観光局は、Immersvのネットワークを介して関連性の高いユーザーにアプローチしています。旅行や観光は、実生活でその経験をしたいという欲求を促すため、VRに適しています」
また、ImmersvのCEOであるMihir Shah氏は次のように述べています。「我々は、新しい媒体の登場とマーケティング担当者にとって強力なチャネルを目の当たりにしています。 Let Hawaii Happenキャンペーンや他のVR広告によるGoogle Playへの遷移率を考えると、消費者はより多くのコンテンツと経験を求めていることは明らかです。 VR広告のパワーとVRマーケティングを活用したいと考えるマーケティング担当者にとって大きなチャンスがあります。」
今回の発表はVR内にある別のVRアプリの広告のコンバージョンでした。アプリから実際の観光の実績にどの程度結びついたのかも気になるところです。
(参考)
‘Let Hawaii Happen’ VR App Brings in 50,000 Unique Users Reveals Immersv
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