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テック 2016.10.19

139ドルのGTX1050TiでOculus RiftのVR体験ができる?

NVIDIAは、新たなPC向けグラフィックボードGTX1050とGTX1050Tiを発表しました。このうちGTX1050TiがOculus Riftの最低動作要件を満たす可能性があります。

今回発表された2種類のグラフィックボードは、NVIDIAの次世代グラフィックボードGTX10番台の中でも低価格帯のエントリーモデルになります。GTX1050が109ドル(約11,000円)、GTX1050Tiが139ドル(約14,000円)で、10月25日に発売されます。

GTX1050

公式にはまだ謳われていませんが、GTX1050TiがOculus Riftの動作要件を満たす可能性あることが米VRメディアRoad to VRのNVIDIAへの取材により判明しています。

VRをより手軽に。Oculusの新技術が下げる最低動作環境

10月頭に開催されたOculus Connect3(OC3)にて、OculusはPC向けのヘッドマウントディスプレイRiftを動作させるための推奨PC、Oculus Readyの基準を引き下げることを明らかにしました。

これはOculusが新たに開発した新技術Asynchronous Spacewarp (ASW)により実現するものです。この技術により、従来画像の描画処理頻度を表すフレームレートが45fpsのVR体験でも動作水準である90fpsで体験することが可能になります。

Oculusはこの新技術により、NVIDIA GTX970以上としていたOculus Readyの基準をGTX960以上にすると引き下げる発表を行いました。

GTX1050TiはGTX960を上回る性能となる可能性があり、それはGTX1050Ti搭載のPCでOculus Riftが動作することを意味します。

GTX1060、GTX970、GTX1050Ti、GTX960の性能比較表はこちら。

 

 

GTX1060(3GB)

GTX970

GTX1050Ti

GTX960

アーキテクチャ

Pascal

Maxwell

Pascal

Maxwell

コア数

1152

1664

768

1024

ベースクロック

1,506 MHz

1,050 MHz

1,290MHz

1,127 MHz

ブーストクロック

1,709 MHz

1,178 MHz

1,382 MHz

1,178 MHz

VRAM容量

3GB GDDR5

4GB GDDR5

4GB GDDR5

2GB GDDR5

バス幅

192-bit

256-bit

128-bit

128-bit

TDP

120W

145W

75W

120W

Road to VRの取材に対しNVIDIAの広報担当者は「(GTX1050Ti)が(Oculusの動作要件を)満たすことに期待している」と述べています。しかし、90fpsを常に維持し快適に高品質なVRを体験できるのはGTX960とも添えていたとのこと。

GTX1050

139ドルのGTX1050TiでOculus Riftが動くとなると、動作させるためのPCの価格はさらに下がります。OculusはOC3にて、AMDの協力により499ドルのOculus Ready PCが発売されるとの発表を行っています。NVIDIAのGTX1050TiでもVRをより手軽に楽しめるようになるかもしれませんね。

(参考)
NVIDIA Expects New $139 GTX 1050 Ti GPU to Meet Oculus Min Spec
http://www.roadtovr.com/nvidia-geforce-gtx-1050-ti-oculus-minimum-specification-virtual-reality/

※Mogura VRはRoad to VRとパートナーシップを結んでいます。


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