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テック 2018.10.07

VRで顔を殴られた感触再現 ヘッドセットに組み合わせる触覚システム

台湾の国立交通大学、及び慶應義塾大学の研究者らは、VRヘッドセットを装着したユーザーの顔面に圧力を生じさせるシステム「FacePush(フェイス・プッシュ)」を発表しました。顔に圧力をかけることで、ボクシング等のVR体験がよりリアルに感じられます。

「FacePush」は、プーリーシステムによってユーザーの顔を押す、モーターの回転力を用いています。個別のデバイスでなくヘッドセットに統合された一部分を動かし、異なる力の垂直抗力を生じさせることができるとのこと。公開された動画を見ると、ヘッドセット側面の部分が動き、圧力をかけている様子が確認できます。

用途例として挙げられているのは、ボクシング、ダイビング、360度ガイダンスのVRアプリです。殴られた衝撃や、水の流れを感じたり、360度見渡す際に見るべきポイントを知らせるという使い方があります。ボクシングのコンテンツでは、楽しさとリアリティの観点からユーザーのフィードバックを分析したとのこと。

またユーザーの快適性を考慮し、これらの体験中に顔面にかける力は2.7kPaと3.375kPaの2つのレベルが良いという結論も出しています。

VRの中で触覚を感じる仕組としては、ジャケット型や手に装着するデバイス等が発表されています。今回の研究内容は、ヘッドセットをつけた「顔」でも触覚を感じるシステムとして、興味深いアプローチとなっています。

(参考)FacePush: Introducing Normal Force on Face with Head-Mounted Displays


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