ロシアのスタートアップDEUSは、2019年1月に開催されるConsumer Electronics Show(CES)への、PC向けハイエンドVRヘッドセットOdinの出展を発表しました。
Odinは、開発者向けの初期モデルが2019年2月に発売が予定されてます。初期モデルのOdinには、回転のみ認識される3DoFのモーショントラッキングに対応したハンドコントローラーが付属します。価格は1,100ドル(約12万円)です。
一般用モデルの発売は2019年夏予定
2019年12月現在、Ordinは初期モデルの他に一般用モデルの開発が進められています。一般用モデルのOdinには、自由に手を動かすことのできる6DoFのモーショントラッキングに対応したハンドコントローラーの付属が予定されています。本体の、初期モデルからの改良も予定されています。販売予定は2019年の夏です。価格は2018年12月現在、未公開です。
DEUSによると、Odinはフレネルレンズの採用により、Oculus RiftやHTC VIVEと同等の視野角110度(FOV)を達成したとのことです。映像入力は、初期モデルのOdinはDisplayPortを使用し行います。一般用モデルのOrdinは、VirtualLink規格を使用したUSB Type-Cでの映像入力を予定しています。
Odinの両モデルは2160×2160の液晶パネルを2枚使用し、両目で4Kの解像度(4320×2160)を実現しています。
Odinの両モデルとハンドコントローラーで使用される、トラッキング用のベースステーションはHTC VIVEなどで使われているValveのトラッキングシステムLighthouseと異なり、DEUSの独自開発品です。Horusと命名されたこのベースステーションは、Lighthouseと同じく、赤外線レーザーによる動作の検知を行います。Horusはベースステーション2つで200平方メートルの検知範囲を実現します。ベースステーションの増設により、さらなるプレイ範囲の拡大にも対応するとしています。
ハンドコントローラーの詳細は不明ですが、その形状からOculusRift用のコントローラー、Oculus Touchと類似した操作機能を有すると推測されます。Oculus Touchにはアナログスティックが搭載されていましたが、Odinのハンドコントローラーには、トラックパッドが採用されています。
Odinの両バージョンは、SteamVRと互換性を有しています。コントローラーの対応次第ではありますが、Steamで販売中のVRゲームの大半がプレイ可能と考えられます。6DoFに対応したハンドコントローラーが必要な作品の場合は、2019年夏に予定されている一般用モデルに付属する6DoFハンドコントローラーの発売を待つ必要があります。ハンドコントローラー単体の販売については、2018年12月現在、販売の有無を含めて、情報は公開されていません。
CESについて
CESとは、毎年アメリカ・ラスベガスで開催される家電見本市です。全米民生技術協会 (CTA) が主催し、各社新発表の電化製品の展示などが行われます。2019年度の開催予定日は、1月9日から12日(日本標準時)です。
(参考)UploadVR