先日、Acerとマイクロソフトの提携によって開発された没入型MRヘッドセット(以下、MRヘッドセット)の開発者版が日本でも発売されました。
マイクロソフトは現在、HPやDell、ASUSなどの企業と提携して複数のMRヘッドセットを開発しており、今年後半のリリースを予定しています。現在発売されている機種はAcerとHP(現在は一時販売停止中)のものですが、ここに加えてDellのヘッドセット『Dell Visor』が今秋に登場します。
『Dell Visor』は今年5月に台北にて開催されたComputex 2017にて発表されました。デバイスの後部につまみがついており、これを調節することによって頭部へフィットさせます。また頭や顔に接触する部分に装着したクッションにより、装着時の快適性を追求しています。
ディスプレイは解像度1440 x 1440のものを2つ搭載。「フリップアップ機能」を搭載しており上部に跳ね上げることができるため、人と会話する際やキーボードでタイピングする際などにヘッドセットを外す必要がなく、手間がかかりません。使用にはWindows 10を搭載し、要件を満たしたPCにケーブル接続する必要があります。
トラッキングはインサイド・アウト方式を用いるため外部センサーを必要とせず、デザインは全面ホワイトと、現行のヘッドセットの殆どが黒ベースのカラーリングであることを考えると特徴的です。
Dellによると、MRヘッドセット『Dell Visor』は10月17日にリリース予定で、価格は349ドル(約38,000円)を予定しています。ヘッドセットの発売と同時期に、マイクロソフトのMRヘッドセット対応コントローラーも発売され、コントローラー同梱版は449ドル(約49,000円)になります。日本での発売と価格は未定。
マイクロソフトのMRヘッドセットのメリットに、従来のPC接続型ヘッドセットに比べて安価である点が挙げられます。HTC Viveが84,110円、Oculus Riftがサマーセール期間の価格でも5万円であるのに対して、MRヘッドセットは最安値4万円前後からと比較的安価で入手できます。(ただし、手の動きをトラッキングするコントローラーが付属すると価格は5万円以上になると予想されます)
Oculus Rift |
HTC Vive |
Acer MR |
HP MR |
Dell Visor |
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対応プラットフォーム |
Oculus Home |
SteamVR |
Windows Mixed Reality |
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国内価格(税込) |
50,000円 ※サマーセール後の価格は未発表 |
107,780円 |
40,000円(開発者版) |
53,784円(開発者版) |
不明 |
国外価格 |
399ドル(サマーセール) |
799ドル |
299ドル |
329ドル |
349ドル |
ハンドコントローラーの有無 |
同梱 |
同梱 |
無し 同梱版は399ドルとの予告 |
無し |
無し 同梱版は449ドルとの予告 |
コンテンツ配信プラットフォーム |
Oculus Store |
Steam |
Microsoftストア |
また、先日SteamVRのコンテンツがマイクロソフトのMRヘッドセットに対応し、数多くのコンテンツをプレイできる利点もあります。また、動作させるために必要なPCはゲーミングPCでなくても最低要件を満たすことが明らかになっています。MRヘッドセットは複数のメーカーから発表されており、それぞれの価格やスペックに関するまとめ記事にて確認することができます。
(参照元)
UploadVR / Dell’s Windows VR Headset Releases This October For Under $400(英語)
https://uploadvr.com/dell-windows-vr-headset-fall/