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業界動向 2018.09.07

VRゲーム先駆けのCCP、韓国企業に約4億ドルで買収

オンラインゲーム「EVE:Online」で知られるアイスランドのゲーム開発会社CCP Gamesが、韓国の同業Pearl Abyssに買収されました。Pearl AbyssはMMORPG「黒い砂漠」を手がけており、業界を代表する2社の統合は驚きを持って迎えられています。

VRゲームの先駆者

CCP Gamesは、Oculus Rift開発者版の頃の早い段階からVRゲームの開発にも注力していました。2015年には開発資金として3,000万ドルを調達。宇宙空間を飛び回り戦うマルチプレイアクションゲーム「EVE:Valkyrie」は、美麗なグラフィックとOculus RiftやPSVRなどのマルチプラットフォーム対応で、同社のVRゲーム代表作です。

しかし近年は業績が振るわず、2017年11月にはVR開発スタジオの閉鎖を発表。「EVE: Valkyrie」の開発部門もイギリスのゲーム開発会社Sumo Desitalへ売却しました。

MMORPGの人気タイトルを開発

一方買収を行ったPearl Abyssは韓国のゲーム開発スタジオです。2014年にリリースしたMMORPG「黒い砂漠」が人気を集め、同社によると現在1,000万人のユーザーがいます。
昨年韓国株式市場で上場を行った際には、「戦略的投資やM&Aにより、『EVE: Online』のようなグローバルIPの競合と戦っていく」と発表していました。

CCP Gamesのスタジオは継続

今回の買収総額は4.25億ドル(約468億円)と報じられています。Pearl AbyssのCEO、Robin Jung氏は声明を発表し、「高い評価を得ているCCP GamesのIPと世界への販路は、当社が世界一のMMORPG開発を進める助けになる、と確信している」と述べています。

CCP GamesのVR事業低迷が要因なのか、今回の買収の詳しい背景は明らかになっていません。Pearl Abyssによれば、CCP Gamesは「レイキャヴィク、ロンドン、上海のスタジオで独自の開発を継続する。一方広範囲の開発力や販売力は、Pearl Abyssと統合していく」ということです。

(参考)Road to VR
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