キヤノンは、「空間ビデオ」に対応した3D映像撮影用のRFレンズ「RF-S7.8mm F4 STM DUAL」を2024年11月中旬に発売することを発表しました。このレンズは、Apple社製品以外で初めてApple Vision Proで再生する動画フォーマット「空間ビデオ」に対応するApple社認定のレンズです。
キヤノンは2021年に「EOS VR SYSTEM」を立ち上げ、VR映像制作の分野をサポートしてきました。今回の新製品は、急速に拡大するXR市場において、手軽に3D映像撮影を楽しみたいユーザーのニーズに応えるために開発されたとのこと。
「RF-S7.8mm F4 STM DUAL」は、キヤノンの3D・VR映像撮影システム「EOS VR SYSTEM」の新製品として開発されました。2つのレンズの間隔を約11.8mmと従来モデルより狭く設定することで、被写体までの距離が50cm未満の近接撮影でも高画質な3D映像の撮影を実現。特殊低分散ガラスを用いた「UDレンズ」2枚を含む7群9枚のレンズを採用し、画面全体での高画質を可能としています。また、プリズムを使用しない設計により、質量約131gという小型・軽量化も達成しています。
同社によると、「料理やペーパークラフトなどの手元での作業シーン、ペットとの触れ合いなど、被写体に近づいた撮影でも質感や立体感を豊かに表現できる」とのこと。ステッピングモーター（STM）で駆動する二眼連動のAF機構により、一般的なRFレンズと同様の操作感で高速・高精度なオートフォーカスを実現しています。このAF機構を搭載することで、初心者でも手軽に高品質な3D映像の撮影が可能とのこと。
撮影した映像は、「EOS VR SYSTEM」用のPCアプリ「EOS VR Utility」を使用することで、「Apple Vision Pro」の「空間ビデオ」に対応したフォーマット（MV-HEVC）に変換できます。
「EOS VR Utility」では、空間ビデオ以外にも、3D Theater形式、180度VRフォーマット、360度VRフォーマットなど、さまざまな出力形式に対応。また、「Adobe Premiere Pro」（別売）専用プラグイン（※5）「EOS VR Plugin for Adobe Premiere Pro（※3）」を使用することで、180°VRフォーマットへの変換も可能です。
（「EOS VR Utility」は有償プランへの加入者に限り全機能を使用可能。対応OSはWindows／macOS、対応バージョンについては、キヤノン公式WEBサイトを要確認。また.、MV-HEVCフォーマットへの変換はmacOSかつApple Silicon Macのみ）
「RF-S7.8mm F4 STM DUAL」はオープン価格となっています。
（参考）キヤノン株式会社
