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活用事例 2021.03.24

VRで痛みや不安緩和、米企業が2,900万ドル調達

医療向けVRを手掛ける米国のスタートアップAppliedVRは、シリーズAラウンドで2,900万ドル(約31億円)を調達しました。認知行動療法に基づく痛みのコントロール技術で、FDA認証(米国市場で医療機器を販売する際の認証)取得を目指します。

慢性疼痛の治療でFDAより指定

AppliedVRは2015年設立。患者の痛みや不安を低減するためのVRコンテンツを開発しています。同社のソリューションの1つEaseVRxは、FDA(米国食品医薬品局)より画期的医療機器/デバイス指定(Breakthrough Device Designation)を受けました。用途は治療抵抗性線維筋痛及び腰の慢性難治疼痛の緩和で、従来は鎮痛薬のオピオイドを用いて対処されてきたものです。これを、VR体験を通じた痛みの緩和で代替するのがEaseVRxです。

2021年3月現在、AppliedVRは世界10か国、200以上の医療機関と連携しています。同社の創設者でCEOのMatthew Stoudt氏は、「慢性疼痛は最も一般的な症状の1つでありながら、いまだ患者を著しく衰弱させるものです」と指摘。治療法の必要性を訴えました。
同氏によると、新型コロナウィルスの流行を受け、自宅で安全に治療を受けられるVR医療などへのニーズが、急速に高まっているということです。

マーケティング面の増強も

今回の資金調達には複数のベンチャーキャピタルが参加し、AppliedVRの累計調達額は3,500万ドル(約38億円)に達します。同社はFDA認証取得に加え、調達した資金を通じてトライアル数の増加や、マーケティングやセールス部隊の拡充も行います。

(参考)Road to VR
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