10月19日、KhronosのOpenXRワーキンググループは、空間コンテナと呼ばれる新たな拡張機能を公開しました。今回の拡張により、XRアプリをパソコンのウィンドウのように扱う方法が共通規格として用意されました。
OpenXRは、XRアプリを複数のプラットフォームで動かすために開発者が共通で使える仕組み(API)です。これまでのOpenXRは、画面全体を使う没入型のアプリが主な対象でした。空間コンテナでは、デスクトップのウィンドウのように、システムが用意した表示空間の中にXRアプリがコンテンツを表示します。他のアプリや現実での作業と並行して使うアプリ、外出先で使うアプリも作れるようになります。
アプリは複数の空間コンテナを作成できます。各コンテナは、複数のアプリを並べて使うためのバウンデッドモードと、全画面のイマーシブモードを切り替えて使います。コンテナの配置は、アプリではなくシステム側が管理します。ユーザーは作業しやすい場所にコンテンツを設置できます。移動中にコンテナを自分に追従させる使い方も想定されています。一般的なOSのウィンドウと同じく、表示・非表示や操作対象の切り替えにも対応しています。
公開された拡張は2つです。XR_EXT_spatial_containerは、空間コンテナの作成・管理を担う基本機能です。XR_EXT_spatial_container_self_renderingは、アプリ自身の描画処理でコンテナ内に映像を表示するためのもの。ワーキンググループは、高性能なヘッドセットから低消費電力のデバイスまで、ハードウェアごとに最適化された描画機能をアプリが使える拡張も開発中です。
策定には、OpenXRのランタイムやエンジンを手がける多くの企業が約18か月をかけて共同で取り組みました。仕様と開発者向けサンプルは、OpenXRのGitHubリポジトリで公開済みです。対応する実装は、2026年に順次登場する見込みとなっています。
発表にあわせ、参加企業からのコメントも寄せられました。GoogleはAndroid XRで空間コンテナに対応する方針を示しています。Godotは次期リリースでの対応を予定。このほかMeta、PICO、Unity、Collabora、Varjoも、複数のアプリが共存するXR環境の標準化を支持しました。
参考
https://www.khronos.org/blog/openxr-spatial-containers


