フランスのLynx Mixed Realityは新型MRヘッドセット「Lynx-R2」を発表しました。2021年に登場した前モデル「Lynx-R1」の次世代機として、2026年夏より公式サイト等で注文受付を開始します。企業と個人の両市場をターゲットにした製品とのこと。
「Lynx-R2」は、ヘッドセットの前面にあるカメラで現実空間を見ることができるビデオパススルー型のMRヘッドセットです。光学系にはHypervision製の非球面パンケーキレンズを新たに採用。水平視野角126度と非常に広い視界を実現し、Meta Quest 3の110度を大きく上回る広さを確保しました。ディスプレイは片目2.3KのLCDパネルを2枚使っています。画素密度は24PPD(1度あたりの画素数)以上で、産業や医療現場でも実用可能なレベルで、文字を鮮明に映しだす、とのこと。
プロセッサはSnapdragon XR2 Gen 2を搭載。前世代(Gen 1)よりグラフィック性能が大幅に高まっています。筐体は前面を跳ね上げるフリップアップ機構を継承し、ヘッドセットをはずすことなく作業ができます。バッテリーは後部に配置され、ユーザーによる交換も可能です。OSはAndroid 14ベースのオリジナルOS「Lynx OS」を搭載しました。共通規格のOpenXR 1.1をサポートし、アプリの直接導入も行えます。開発者はデバイスのセンサーデータにアクセスでき、防衛向けなどセキュアな環境に向けたアプリ構築も可能です。
ハンドトラッキングとコントローラーのトラッキングにも対応。前面にはSony製の4つのカラーセンサーと画像解析用の深度センサーを搭載しており、周囲を映像で見せるパススルーは、片目3K解像度のフルカラー表示が可能です。
CEOのスタン・ラロック氏はオープンなエコシステムの重要性を主張しています。「Lynx-R2」は、マザーボードの回路図や設計図を公開する予定となっており、ヘッドセット自体を自由に改造できる環境を提供します。
なお、前世代機のLynx-R1は2020年に開発中であることが報じられて以降、発売を延期。2021年にクラウドファンディングを実施し目標額に到達するも、製品化に苦戦。出荷延期を繰り返し、2023年9月に製品を出荷した経緯があります。
Lynx-R2は2026年夏に予約開始とのこと。価格や日本向けの出荷については不明です。

(画像提供:Lynx Mixed Reality)

(LynxのCEOスタン・ラロック氏が掲載したLynx-R2と、前世代機Lynx-R1やMeta Quest 3との性能比較)
仕様概要
| 画面 | 片目あたり2.3K LCD |
| レンズタイプ | ハイパービジョン非球面パンケーキ |
| ピクセル/度(PPD) | >24 PPD(中央) |
| 視野 | 水平126°、垂直133° |
| リフレッシュレート | 不明 |
| IPD調整 | あり |
| アイレリーフ調整 | あり |
| メガネサポート | あり |
| プロセッサ(SoC) | Snapdragon XR2 Gen 2 |
| 冷却システム | アクティブ(デュアルサイレントファン) |
| オペレーティング·システム | Lynx OS(Android 14ベース) |
| OpenXR サポート | あり(OpenXR 1.1) |
| パススルータイプ | フルカラービデオパススルー(Sony RGB) |
| パススルー解決 | 片目あたり3K × 3K |
| 追跡カメラ | 4(手、リング、コントローラー、ヘッドトラッキング) |
| 深度カメラ | あり |
| 赤外線LED | あり |
| サポートされているエンジン | Unity、Unreal Engine、StereoKit |
| バッテリーの配置 | 後頭部 |
| バッテリーアクセス | ユーザーによる交換可能 |
| ストラップタイプ | 硬い |
| 重さ | 不明 |
参考
Lynx
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