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もぐラジオ 2025.11.13

デバイス戦争勃発?『新型Apple Vision Pro』と『Galaxy XR』登場【Podcast「もぐラジオ」要約版】

XR/メタバース/VTuber専門メディア「Mogura VR」は毎週、Podcast「もぐラジオ」を配信中。「テック・コンテンツ業界の最前線を掘る」というコンセプトのもと、すんくぼ(Mogura VR 編集長)とゆりいか(Mogura VR 副編集長)が業界の注目トピックを語ります。

この記事では、最新回(#192)の内容をかいつまんでお届けします。

ゆりいか:今回は「デバイス戦争勃発?新型Apple Vision ProとGalaxy XR登場」というテーマでお送りします。

すんくぼ:はい。先週もMeta Ray-Ban Displayの話をしましたが、またデバイスの話題が増えてきましたね。

ゆりいか: 本当に急に増えました。

すんくぼ:ちょうど今、収録している10月22日に大きな動きがありました。1週間前(10月16日)にアップルから空間コンピューター「Apple Vision Pro」の新型が発表され、本日10月22日が発売日です。
さらに、サムスン、Google、クアルコムの3社連合でずっと噂されていたデバイスが、ついに「Galaxy XR」として正式に発表され、こちらも即日発売(米韓のみ)となりました。10月22日は何か記念日なのでしょうか。

ゆりいか: しかも、メタとエシロールルクソティカのAIグラス「Oakley Meta Vanguard」も今日が出荷日だったようです。

すんくぼ: いろいろ発表されましたが、どれもお値段が高いですね。2016年頃が懐かしいです。Vision Proの新型は60万円。Galaxy XRも1000ドルを超えてきます。全部揃えるのは厳しいですが、今回はこの2つの新デバイスを見ていきましょう。

新型「Apple Vision Pro」登場。M5チップ搭載で価格は据え置き


(画像に移るのは旧型のApple Vision Pro)

すんくぼ: まずは新型のApple Vision Proから紹介しましょう。10月16日にプレスリリースで発表されました。

ゆりいか: 大きな発表会はなく、急に出てきましたね。

すんくぼ: Apple純正の新しいチップセット「M5」が発表され、これを搭載するMac、iPad Proと同時にVision Proの新型も発表された形です。

ゆりいか: MoguLiveでは「M5 Apple Vision Pro」と呼んでいますね。

すんくぼ: はい。そして価格ですが、初代の日本価格60万円から、据え置きです。

すんくぼ: 外観については、ヘッドセット本体部分は変わっていません。Apple Storeの店員さんも「ヘッドセットは変わっていない」と話していました。有線接続のバッテリーパックも、比較しましたが変更はないようです。

電池の持ちが改善したという説明がありましたが、それはチップのパフォーマンス(効率)改善によるもので、バッテリー自体の性能は変わっていないようですね。大きな変更点は、頭に固定するヘッドバンドです。初代は2種類付属していました。後頭部だけで支えるニットバンドと、頭頂部も支えるベルトタイプのものです。

ゆりいか: 質感が違いましたよね。

すんくぼ: 個人的にはベルトタイプの方が安定感がありました。今回の新型では、これが1つにまとまりました。「デュアルニットバンド」という名称で、ニット素材のまま頭頂部もカバーする形状になったようです。

ゆりいか: 写真で見ると、2つが合体したような感じですね。

すんくぼ:そもそも、Apple Vision Proの初代は基調講演の「ワンモアシング」枠で大々的に発表されたのに比べ、今回は静かな登場でした。今回の変更は、デバイスの形状は変えずに「変えられるところだけを変えた」という印象です。「重さが半分になった」といった大きな変化ではなく、「直せるところだけ直した」感じがしますね。

ゆりいか:課題のひとつとして着け心地の悪さがあったと思いますが、今回のストラップは頭頂部もカバーできるようになっているので安定感が出ましたね

すんくぼ: ちょうどApple Storeで体験してきたんですけど、実はヘッドバンド込みの重量が100gから150gほど重くなっているんです。

ゆりいか: えっ……結局重くなっているんですね。

すんくぼ:だけども判断が難しいのが、重くなったけれども重心バランスは良くなっているということなんですよね。フィット感はすごく良かったです。ダイヤルが2段階になっていて、回すと水平方向が締まり、引っ張って回すと頭頂部が締まる、凝った機構でした。

ただ、10分ほどの体験ですが、体感的な重さは初代と変わらないか、むしろ少し重い……プラマイゼロくらいに感じました。僕は初代のニットバンド(後頭部のみ)で2〜3時間使えていたので、もともと重さが平気だったタイプです。

すんくぼ: 逆に、初代を重いと感じていた人にとっては改善しているかもしれません。ただ、僕が見ていた時、別の女性客が体験して「あ、やっぱり重いですね」と話していました。

ゆりいか: ああ……。これは長時間使ってみないと、首や肩の凝り具合がどう変わるか、分からないかもしれませんね。

M5チップの恩恵は「処理速度」と「パススルー」

すんくぼ: 重さよりも効果が分かりやすかったのは、プロセッサー、M5チップの性能です。これは明らかに良くなっていました。初代に搭載されていたM2チップは、発売時点でM3が最新だったので、いわば「型落ち」でした。今回は最新のM5が搭載されています。

ゆりいか: これまでと違いを感じましたか?

すんくぼ: アプリの起動速度です。かぶってから使えるようになるまでの時間や、アプリの立ち上がり、イマーシブビデオの読み込みなど、処理速度が全般的に上がっています。まさに世代が3つ変わったくらいの差がありますね。

ゆりいか: なるほど。

すんくぼ: もう一つ、M5のパフォーマンスが活きているのが「パススルー」です。これは、ヘッドセットのカメラを通して現実世界を見る機能ですね。

このパススルーの映像が、これまでの100Hz(1秒間に100回の画面更新)から、120Hzに向上しました。iPhoneのディスプレイと同じですね。滑らかさが劇的に改善していました。初代では首を速く振ると映像が追いつかない違和感がありましたが、それが無くなっています。

ゆりいか: 体感できるくらい違いが出るんですね。

すんくぼ: 画質自体も10%向上しているそうです。パネル(画面)は同じですが、描画能力が上がったことで、本来の性能を引き出していると。 確かに心なしか綺麗になった気はします。軽快な動きと相まって、目で見る体験はすごく良くなっていますね。

もし中古のM2搭載の初代と、新品のM5搭載機で迷うなら、間違いなくM5の方をお勧めします。価格も同じですし。ただ、一つ残念なのが、Apple製品なのに「下取り」がないことです。

ゆりいか: 欲しかったですね。下取りがあればM5への買い替えも選択肢に入ったのに。

Appleの継続姿勢と「廉価版」への期待

すんくぼ: Vision Proが出た当初、「売れないから生産中止だ」といった報道も多くありました。

ゆりいか: ありましたね。

すんくぼ: しかし、こうしてM5を搭載したマイナーアップデート機を出してきました。Apple StoreでもVision Proを使ったワークショップを開催するなど、放置している感じはありません。ただ、やはり欲しいのは「廉価版」です。Proではない、通常モデルですね。これまでVision Proは、Meta Questなどとは用途が異なり、明確な競合がいない、唯一無二のデバイスでした。しかし、今回ついに競合と言えるデバイスが登場しました。

サムスン「Galaxy XR」発表。Android XR搭載機の登場

ゆりいか:10月22日にサムスンから「Galaxy XR」が発表されました。

すんくぼ: 「プロジェクト ムーハン」という開発コード名で長く噂されていましたね。Google、サムスン、クアルコムが共同開発していると。

ゆりいか: Android XRの発表(2024年12月)から約1年、ようやく出てきました。

すんくぼ:このデバイスの大きな特徴は、Googleが新しく開発したXR・ウェアラブルデバイス向けプラットフォーム「Android XR」を搭載した、初めての製品であることです。
チップセットも、クアルコムの最新チップ「Snapdragon XR2+ Gen 2」を初搭載しています。

ゆりいか: スペックも4KのマイクロOLEDディスプレイを両目に搭載するなど、非常にVision Proを意識した構成になっていますね。

youtube.com/watch?v=ITXJquX9FqM&feature=youtu.be

すんくぼ: 価格も注目されていましたが、1799ドル(約26万円)と発表されました。

ゆりいか: ドルベースだとVision Proの約半額ですね。

すんくぼ: レビューを見ても「Vision Proに非常に近い体験ができる」と評価されており、それが半額で手に入るというのは大きいです。さらに売り方も面白い。まず、スマートフォン販売のように「分割払い」が可能です。24回払いだと月75ドル(約1万円強)になります。

ゆりいか: 月1万円なら、なんとか元が取れそう、と思ってしまいますね。

すんくぼ: もう一つが、サブスクリプションのバンドル(セット提供)です。

ゆりいか: Google AI Proが1年分、YouTube Premiumが1年分、YouTube TVが3ヶ月分。他にもNFL(アメフト)やNBA(バスケ)の視聴権、Adobeのソフトなどが付いてきます。

すんくぼ: これら全部を金額換算すると、実質1140ドル分お得になるそうです。

ゆりいか:実質的には、かなり安くなりますね。

すんくぼ: Vision ProはDisney+やApple TVのコンテンツを見るにも、別途契約が必要でした。サムスンは一般の人に買ってもらうための売り方を、最初から考えてきている印象です。

最大の特徴は「Gemini」 AI連携とGoogleマップ

ゆりいか: 今回、Galaxy XRで最もアピールされていたのはAI機能でした。

すんくぼ: そうですね。Vision Proではあまり触れられていなかったAI連携を前面に出していました。GoogleのAI「Gemini」がネイティブで搭載されています。デモでは、目の前のものを指で囲って「これ何?」と聞くとGeminiが検索してくれたり、ゲームの攻略を手伝ってくれたりしていました。

ゆりいか: 発表会では、イラスト生成や写真加工も音声指示でスムーズに行うライブデモを成功させていましたね。Google純正アプリが最適化されているのも大きいですよね。Google マップのデモには驚きました。「ピザ屋を探して」と指示すると、候補の店の「店内」をバーチャル空間で見られるんです。

すんくぼ: 店内の写真から3D空間を「3Dリコンストラクション」(3D再構築)していると説明していましたね。わざわざ3Dスキャンしたわけではなく、既存の写真からAIが3Dモデルを生成している。これが全世界規模で実現したら、旅行やお店探しが変わりそうです。

ゆりいか: この機能には未来感がありました。

すんくぼ: YouTubeも立体視に対応しますし、Googleフォトに保存した写真も自動で立体的に変換して見られるようになるそうです。

「Galaxy」エコシステムと日本発売の課題

すんくぼ: 面白いのは、サムスンが自社の「Galaxy AI」ブランドを使わず、「Gemini」の名称をそのまま使ってアピールしている点です。サムスンの強みであるGalaxyエコシステム(スマホ、ウォッチ、家電など)との連携も、今回の発表ではあまり言及されませんでした。

ゆりいか: そうですね。AI部分もデバイス部分も、Googleやクアルコムとの連携が不可欠なので、まだサムスン単独で最適化しきれていないのかもしれません。

すんくぼ: そして、このGalaxy XR最大の課題ですが、日本での発売は未定です。

ゆりいか: 米国と韓国のみの発売ですね。

すんくぼ: 日本で体験できないのは残念です。また、Vision Proの強みであるMacとの連携(巨大なPCディスプレイとして使う機能)や、Apple TVで配信されているような超高品質の空間ビデオコンテンツが、Galaxy XRにどの程度用意されているかも未知数です。サムスンも「Galaxy Book」というノートPCを出しているので連携できるかもしれませんが、情報がありませんね。

ゆりか: ゲームに関しては、Meta Questのゲームが移植され始めているなど、Vision Proとは違う動きも出ています。今後の選択肢として、Vision Pro、Galaxy XR、Meta Questというラインができた感じがしますね。

すんくぼ: はい。日本ではまだ直接の競合にはなりませんが、今後の動向を注目していきたいと思います。

最新デバイスをXR Kaigiで体験しよう!

すんくぼ:最後に告知です。MoguLiveが毎年開催しているXR・メタバースのカンファレンス「XR Kaigi」が今年もやってきます。開催日は12月1日から3日の3日間です。早割チケットを11月3日まで発売しております。通常より25%安くお求めいただけますので、参加を決めている方はぜひご利用ください。

すんくぼ:学割チケットやVIPチケットも用意しています。AIグラスやAIとバーチャルの関係、ハードウェアなど、詳細をこれから発表していきますので、ご注目ください。

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