オンライントレーニングプラットフォームを提供するZwiftは、4億5,000万ドル(約470億円)の資金調達を行いました。新型コロナウィルスの流行を背景に、人と繋がりながら楽しめるプラットフォームの開発を強化します。
3D空間内の干渉を現実に反映
Zwiftは2015年創業。190か国で展開し、登録ユーザー数は250万人超です。今回の出資にはコールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)ら複数のファンドが参加。またゲーム「クラッシュ・オブ・クラン」開発元SupercellのCEO、Ilkka Panaanen氏も出資しています。
Zwiftのプラットフォームでは、10のバーチャルシーンに240マイル(約386キロメートル)のルートが用意されています。ユーザーはバーチャル空間内でトレーニングや仲間とのツーリング、イベントへの参加が可能。自転車のほか、ランニングマシーンにも対応しています。
その特長は、他のユーザーと一緒に走れる”ソーシャル”な側面。競技だけでなく、ユーザー同士が繋がりながらエクササイズを続けられます。また山道の傾斜や他のライダーとの干渉も現実の自身のエクササイズに反映され、実際に現地で走行しているような体験が得られます。
日本でもイベント開催
この体験をZwiftは”没入感があり、(現実と)途切れがない(immersive and seamless)”と呼び、ユーザーがフィットネスゲームを行ったり、バーチャルツールドフランスのようなイベントに参加するモチベーションになるとしています。
新型コロナウィルス流行により外出や大勢の集まるイベントが難しい中、Zwiftは自宅で一緒に走れるツールとして急速に注目が高まっています。日本でも、このプラットフォームを使ったサイクリングイベントが開催されました。
調達した資金により、同社は主力商品であるオンラインフィットネスのソフトウェアプラットフォーム開発を強化。またオリジナルデザインのハードウェア発売を目指しています。
(参考)VentureBeat