株式会社Moguraは、株式会社三菱総合研究所と共同で実施した「XRデバイスユーザーの利用状況調査」の結果を発表しました。
本調査は、日本国内におけるVRヘッドセットを初めとするXR(VR、AR、MR)デバイスのユーザーの利用実態を調査することを目的として実施したアンケート調査です。2024年10月9日〜11月31日 (予定)の約2ヶ月間で回答を募集し、1123件の有効回答を得ました。
調査結果はXR Kaigi 2024でも発表しており、講演資料をPDF資料として公開しています。
調査結果の概要
本調査では、主に以下の4つの観点から分析を行いました。
1.XRデバイス利用者の属性と利用デバイス
2.現在のXRユーザーの利用実態
3.購入当初からの利用状況の変化
4.今後の発展の方向性
・Meta Quest強し
Meta Quest 2 / 3はエントリー機としてだけでなく、他デバイス経験者も選ぶ安定感のあるデバイスとして利用が広がっています。
・現状はやはりゲームがXRの入口になり、他用途に広がっている
利用用途としてはゲームが高い一方。定着率(※)が高いコンテンツは「他者とのコミュニケーション」で75%以上。女性(20代を除く)の「フィットネス」人気も特徴的です。(※)定着率:現在利用人数÷過去経験あり人数×100(%)
・利用増加のカギは「他者とのコミュニケーション」か
購入当初よりも、月間利用時間が増加したユーザの利用目的は、他者とのコミュニケーションの利用が多い傾向にあります。
・MRは、まだ機能に対して利用実態は追いついていない
直近のVRヘッドセットに搭載されているビデオパススルーによるMR(Mixed Reality)機能の利用は限定的です。一方、「Apple Vision Pro」のユーザーの利用時間はMeta Quest 3ユーザーと比べても伸びていることから、適切な性能とアプリケーションが揃うとMRモードのニーズが満たされる可能性が高いと推測されます。
本調査の背景
2016年にVRヘッドセットが一般発売されて以来、一般ユーザーにおける利用はゲームにとどまらず様々に広がっています。一体型VRヘッドセットの登場以降は日本国内でもユーザーが一気に増加しました。
しかし、ユーザーがどのような用途でどの程度デバイスを使用しているのか、その実態は明らかになっていません。VRChatなどソーシャルVR(メタバース)をテーマにしたユーザー調査は複数実施されていますが、ハードウェアの利用状況をテーマとした調査はこれまでありませんでした。
今回、国内随一のシンクタンクである三菱総合研究所との共同調査という形で調査が実現しました。
この度、ご協力いただいた皆様には感謝を申し上げます。引き続き、Mogura VRをよろしくお願いいたします。