9月7日、株式会社島精機製作所とKDDI株式会社は、「XRマネキン for APEXFiz」(エイペックスフィズ)の提供を開始しました。
本サービスは、両社のデザインおよびXR技術を連携させた、アパレル業界向け販促パッケージ。デジタルカタログや360度VRショールームといった販促ツールを利用できます。将来的には、スマートグラスによるバーチャル展示などを開発・提供する見通しです。
アパレル業界の課題をデジタル技術で解決へ
XRマネキン for APEXFizはKDDIが開発した「XRマネキン」と、島精機が開発したデザインソフト「APEXFiz」を組み合わせたサービスです。「多大な時間とコストがかかり、大量廃棄を伴う実物サンプル制作」や「ニーズに答えるための店頭での在庫余剰」など、アパレル業界特有の課題解決を目指し開発されました。
導入可能なAR/VR販促ツール
現段階ですぐに使用できる、XRマネキン for APEXFizの提供サービスとして「デジタルカタログ」「360度VRショールーム」「店舗のデジタル拡張」の3つが紹介されています。
デジタルカタログは、MasterVisions株式会社が提供する自由視点映像の配信プラットフォームを使用し作成されています。店頭に在庫を持たずに来店者への商品提案が可能になるほか、ECや決済システムとの連携によって販促ツールとして運用できます。
「au XR Door」のWEB版を活用した360度VRショールームは、商品サンプルをバーチャル空間で360度どこからでも見られるように展示できます。また利用者は、場所や時間を問わずに商品を確認可能です。デモ体験はこちらから。
店舗のデジタル拡張は、来店者がスマートフォンをかざすと、店舗内の特定の場所にコンテンツや情報をAR表示できるサービス。また自宅などの店舗以外でも、バーチャル店舗を表示できるため、海外や遠隔地からの集客を見込めます。こちらから体験が可能です。
さらに飛躍したバーチャル空間でのアパレル販促
今後展開予定のXRマネキン for APEXFiz内サービスには、「スマートグラスによるバーチャル展示」「バーチャルヒューマンを活用した製品PR・店舗活性化」「クラウドレンダリングによる高精細なバーチャルサンプルの確認」「バーチャルファッションショー」が列挙されています。
スマートグラスによるバーチャル展示は、KDDIがNreal社と共同開発したスマートグラス「NrealLight」を用いてバーチャル展示を見ることができるサービスです。
「au VISION STUDIO」が企画・開発したバーチャルヒューマン「coh」もサービスに活用。サンプルを着せたXRマネキンとして店舗に展示し、製品PRや店舗活性化に繋げます。
https://www.moguravr.com/kddi-clothing-sample-virtual-human/
XRマネキンでも採用したGoogle CloudのXR向けストリーミングサービス「Immersive Stream for XR」を活用し、クラウドレンダリングによる高精細なバーチャルサンプルの確認やバーチャルファッションショー配信も計画されています。バーチャルサンプルは、そのままコンテンツ管理システムに登録するだけで、端末の性能に左右されずに高精細なモデルをVRやARで配信できるとのことです。
なお、一連の本サービスは、9月1日から11月30日まで開催の島精機60周年記念イベントにて体験可能です。
(参考)プレスリリース