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業界動向 2019.08.07

Oculus Goにも影響? 中国シャオミがVR開発チームを解散か

中国のハードウェアメーカー・シャオミ(Xiaomi)が、一体型VRヘッドセット「Mi VR」の開発チームを解散した旨が報じられました。2010年に創業したシャオミはスマートフォン等の生産・販売や、フェイスブックとの提携の元で一体型VRヘッドセット「Oculus Go」を生産している企業です。同社が生産したOculus Goのうち、中国向けの割り当て分が「Mi VR」として同国内で販売されています。

「噂」であるとしつつも、信頼性は高い

今回の「Mi VR」の担当チーム解散の報道は、海外メディアThe Ghost Howlsが報じました。同メディアはこの情報が噂であるとしながらも、情報元の人物は非常に信頼できると解説。The Ghost Howlsが有する他の情報を照らし合わせても、矛盾が存在しなかったことから、記事の公開に踏み切ったとしています。

https://www.youtube.com/watch?v=Nin-z-aPUoU

The Ghost Howlsに情報を提供した人物は、“シャオミ内で「Mi VR」チームの大規模なレイオフが実施され、十数人の同社社員が影響を受けた”と説明。これは「Mi VR」とOculus Goの生産に即座に影響しないものの、将来的な開発(Oculus Go 2など)が実質的にストップしたことを意味するとのこと。

シャオミが担当チームを解散した理由は「Mi VRの売り上げの不振と,普及率の低さ」であると、情報元の人物は説明しています。The Ghost Howlsは以前、中国・青島(チンタオ)市での取材中に、「(Mi VRが現在の)小売価格をキープするにはコストがかかりすぎる」という情報を、別の情報元から得たと解説しています。

両社の反応は「売れ行き順調、生産続行」

The Ghost Howlsによる記事の公開後、シャオミとフェイスブックから声明が発表されました。両社によれば「Mi VR」(Oculus Go)の売れ行きは順調であり、生産も続行されるとのこと。一方、今回注目が集まった担当チームのレイオフについては、両社共に見解を発表しませんでした。

情報元の人物は、Oculus Goの販売実績に関する情報もThe Ghost Howlsに提供しました。この人物によれば、同VRヘッドセットは失敗ではないものの、フェイスブックが期待していた成功(売り上げ)には届かなかったとのこと。フェイスブックは、Oculus Goの売り上げは「期待以上」とコメントしており、対外的には成功をアピールしていることで知られています。

QuestにGoモードが実装される意味

フェイスブックは先日、同社のもう1つの一体型VRヘッドセットOculus Quest(オキュラス クエスト)にOculus Goのエミュレーションモード(互換モード)が実装予定であることを発表しました。今回報じられた噂(チーム解散)を加味すると、フェイスブックが、チーム解散の決定などを考慮して実装を決定した可能性が考えられます。

フェイスブック傘下のOculusは、米国時間の9月25日と26日にの年次開発者会議「Oculus Connect 6(OC6)」を開催します。同会議内で、今回の担当チーム解散に関する正式な報告などが行われるのか、注目が集まります。

(参考)The Ghost Howls


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