イギリスのスタートアップWaveOpticsが、シリーズCで2,600万ドル(約30億円)を資金調達しました。WaveOpticsは、光学レンズとARグラスを開発している企業です。2019年の製品化発売に向けて供給体制を構築していく狙いです。
出資は、以前からの最大の出資者であるOctopus Venturesの主導によって行われました。新規出資者として、中国に拠点を構える製造メーカーGoertekと、Optimas Capital Partnersも加わりました。
更なる資金調達の可能性も
WaveOpticsは、2012年に設立された、ARグラスの開発に重要な光学系デバイスに強みを持った企業です。2017年には、シリーズBで約1,600万ドル(約17億6千万円)を資金調達しました。
WaveOpticsの発表によると、今回調達した資金は、今後予想される需要に対応可能な、世界規模のサプライチェーンの構築に使用されるとのことです。サプライチェーンの構築範囲には、アジアやアメリカといったヨーロッパ圏外の地域も含まれます。
新規出資者のGoertekは2018年11月に、WaveOpticsとARグラスに使用するARレンズの生産に関する提携を結びました。Goertekは提携により、WaveOpticsが委託したARグラス用のARレンズを独占的に生産します。今回の出資にGoertekが参加したのも、提携の一環であると推測されます。
WaveOpticsは、今回の資金調達を“最初のステージ”と表現しています。今後の更なる資金調達も予想されます。
2018年現在、WaveOpticsが開発を進めているARグラスはすでに製品化の予定が進行しています。発売予定は2019年。予定価格は600ドル(約68.000円)です。新ARグラスに搭載されるARレンズは、WaveOpticsの「Phlox 40」と推測されます。「Phlox 40」は、ディフラクションウェーブガイドが採用されており、アスペクト比16:9、視野角40度の視界を提供します。
(参考)Road to VR
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