ARグラスを開発するイギリスのスタートアップWaveOpticsは、中国に拠点を構える製造メーカーGoertekとの提携を発表しました。ARグラスに使用するAR用レンズの生産を委託し、2019年の製品発売を目指します。
発売予定は2019年
ARグラスの開発において、表示を司る光学系はデバイスのコストに大きく影響します。WaveOpticsは、このARグラスの光学系に強みを持った企業です。2017年7月に、シリーズBで1,200万ポンド(約17億6千万円)を資金調達しました。
WaveOpticsの新ARグラスには、ディフラクションウェーブガイドという技術が採用されています。ディフラクションウェーブガイドは、光学的な形状やサイズを問わずに、フルカラーのイメージと周辺視野角の表示を実現できるナノスケールの技術です。WaveOpticsによると、この技術により新ARグラスは「卓越した視野」を獲得したとのことです。
WaveOpticsが発表しているAR用レンズ「Phlox 40」が、ディフラクションウェーブガイドを採用しており、今回の提携で生産されるAR用レンズと推測されます。「Phlox 40」は、アスペクト比16:9、視野角40度の視界を提供します。これはMicroSoft HoloLensやMagicLeap Oneに搭載されているAR用レンズと同等の性能です、
WaveOpticsは、今回の提携により新ARグラスの発売の目途が立ったと発表しました。発売は2019年。予定価格は600ドル(約68.000円)です。
WaveOpticsのパートナーとなったGoertekは、これまでVR関連の製造事業を手がけてきました。表にこそ出てきませんが、PlayStation VRなど主要なVRヘッドセットの生産を担当することで成長した企業です。今回の提携により、AR関連事業に本格的な参入を果たすこととなります。
(参考)Road to VR
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