Home » 東映やVAIOがVR映画事業を開始、第一弾は「エヴァ」 先行体験上映会も


活用事例 2018.06.26

東映やVAIOがVR映画事業を開始、第一弾は「エヴァ」 先行体験上映会も

VAIO株式会社、東映株式会社および株式会社クラフターは、映画館を用いてVRを多人数で同時鑑賞する、VR映画事業の開始を発表しました。「映画館でVR!」と題し、新宿・バルト9で先行体験上映が7月2日から行われます。

[ads]

先行体験上映の初回コンテンツは「エヴァンゲリオン」や「おそ松さん」、クラフター制作のオリジナル作品「夏をやりなおす」といった短編アニメーション3作品。上映時間は約30分、チケット料金は1,500円です。

映画館で気軽にVR映画を楽しめる環境を提供


VAIO、東映、クラフターの3社は、映画館で気軽にVR映画を多人数で楽しめる環境を提供することを目的とした共同事業「VRCC(VR Chinema Consortium)」を2017年12月に立ち上げています。

同事業における各社の役割は、VAIOがハードウェア調達・最適化およびソフトウェアとネットワークを含むシステムを開発。東映はシネマコンプレックにコンテンツを配給し、クラスターはVR映画に最適化したコンテンツの制作を行います。


(「映画館でVR!」体験イメージ。参加者はVRヘッドセットを装着し映画館の座席に座る)

「映画館でVR!」は、耳をイヤホンやヘッドホンで塞がない点を特徴として挙げています。クラフター・吉田彰一氏は、「劇場のスピーカーで楽しめるということは、周囲の気配を聞こえるということにもなります。周りのホラーであれば周りの悲鳴が聞こえたり、コメディーパートであれば笑い声が聞こえたりします。音楽コンテンツであればみんなで盛り上がることができます」とコメントしました。


(使われているのは一体型ヘッドセット「Pico Neo」)

「映画館でVR!」の体験には、中国のVRヘッドセットメーカーであるPico社の一体型ヘッドセット「Pico Neo」を使用します。こちらのヘッドセットは、6DoF(3軸の回転に加え、上下左右前後の移動)に対応しているため、VRコンテンツの中でも現実と同じように動くことが可能です。

コンテンツ第1弾は「VRアニメーション3本立て」

「映画館でVR!」の第1弾コンテンツは、VRアニメーション3本立て。ラインナップは、2015年「日本アニメ(ーター)見本一」で公開された「evangelion : Another Impact」をVRで再現した作品、アドアーズ株式会社が手がけるTVアニメ「おそ松さん」のVR作品「おそ松さんVR」、そしてクラフター制作のオリジナル作品「夏をやりなおす」です。

今後のラインナップとしては、アーティストライブVRやホラー作品「呪怨VR」、「仮面ライダーVR」、アイドルVR、VR長編映画などが予定されています。


(左から、STU48の石田みなみさん、今村美月さん、田中皓子さん、土路生優里さん、薮下楓さん)

発表会では、AKB48姉妹グループである「STU48」のメンバーたちが登場。公開コンテンツの1つである「夏をやりなおす」を先行体験しました。


(鑑賞にはVR体験用マスクを使用)


(体験中の様子)


(左を向くと窓から外を眺める少女が。VR映画ならでは)

体験後の感想では、「(教室にある)掃除用具の中を見たらホウキがあって、自分が想像していたよりリアルな世界でした」や、「みんなと一緒に見ることができるので、(怖いシーンなどで)誰かが悲鳴を上げたら臨場感が増してさらに怖くなったりするんじゃないかな、と思いました」とコメントしました。


(前列:東映・村松秀信氏、VAIO・赤羽良介氏、クラフター・吉田彰一氏、STU48メンバー)

VRCCは3社に閉じることなく、コンテンツ制作者、コンテンツホルダー、劇場、映画館以外での多人数でのVR同時鑑賞を検討される方などを広く募っていくとしています。また、劇場側へ低コストで導入可能な仕組みを構築しており、VR映画を消費者に届けるプラットフォームとして機能することを目指してゆくと話しました。


VR/AR/VTuber専門メディア「Mogura」が今注目するキーワード