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活用事例 2024.07.10

カディンチェ・東大・畿央大、「下肢幻肢痛」対策のVRイメトレシステムを公開。痛みの軽減にVR活用

カディンチェ株式会社は、「VR下肢幻肢痛・幻肢イメージトレーニングシステム」を公開しました。東京大学医学部、畿央大学ニューロリハビリテーション研究センターと共同開発されたこのシステムは、下肢を失った患者の「幻肢痛」を軽減することを目的としています。


(本システムの利用イメージ。VRでは健肢と幻肢、いずれも視覚的に表示される。これにより、「両足でサイクリング、または歩行する」という状態を再現し、運動系と感覚系の協調的な統合を図る。 画像: カディンチェ)

失われた足が痛む「下肢幻肢痛」、VRで軽減図る

幻肢痛は、手足などの体の一部が失われた後も、該当する部位に痛みを感じる現象です。身体的な損傷が治癒した後も続くケースがあり、患者の日常生活に重大な影響を及ぼします。

カディンチェ株式会社は2020年から、東京大学医学部の住谷昌彦氏、畿央大学ニューロリハビリテーション研究センターの大住倫弘氏と共に、幻肢痛に対処するためのVRシステムの研究と開発を進めてきました。

本システムでは、患者の健肢にセンサー(HTC VIVE Tracker)を装着、VR内での歩行やサイクリングを通じて「幻肢と健肢が同時に動いているかのような視覚的フィードバック」を提供します。これにより、運動系と感覚系の間の連携を取り戻すことを助け、幻肢痛の軽減を図ります。カディンチェは患者による具体的な効果や使用感のフィードバックを基に、さらなる改良を重ねていく予定です。

本アプリケーションは、利用規約に同意のもと、カディンチェの公式Webサイトからダウンロードすることで利用可能です。利用するためには、要件を満たすWindows PC(ゲーミングPCなど)、VRヘッドセット「Meta Quest 2」、VIVE Trackerやベースステーションなどの機器が必要です。

(参考)カディンチェ


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