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VR/ARの抱える課題とは? 国内外の動向等まとめた報告書が無料公開

一般財団法人デジタルコンテンツ協会は、VR/ARに関する国内外の動向やVR/AR内での移動方法の検証、要素技術や標準化動向に加え、市場動向や課題・提言等についてまとめた報告書を公開しました。

本報告書「平成28年度我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備(新たな社会ニーズを発掘するためのコンテンツ制作基盤・環境整備調査研究)」は同協会の設置した「VR/AR検討委員会」が検討・調査を行った内容をまとめたものとなっており、報告書の掲載ページにて現在閲覧することが可能です。

同委員会は日本におけるVR/ARコンテンツ制作の環境整備が急務であるとし、様々な調査や検証を行ったのち、VR/ARの抱える課題や提言についてまとめています。

また、本調査では、VR/ARについて取り組んでいる国内の企業・団体24件についてヒアリングの分析を行ったことに加え、海外のVRDC(Virtual Reality Developers Conference)やCES(Consumer Electronics Show)の調査・分析、さらには実際のVRコンテンツ制作を通しての検証等、幅広いリサーチが行われています。

報告書は全6章に分かれており、それぞれ詳細な調査や分析がなされています。各章のサマリも合わせて下記にて記載・紹介します。

第1章 事業概要

報告書の第1章ではVR/ARの現状について触れつつ、同市場において日本におけるVR/ARコンテンツ制作の環境整備が急務であると指摘。また本報告書の実地態勢や、分析・調査内容に関する概要が記載されています。

第2章 国内動向調査

第2章では、国内におけるVR/ARの動向調査として、VR/ARに関して取り組んでいる企業や団体24件についてのヒアリング分析の結果が記載されています。

本項目では、事業内容や企業規模の異なる24社に、現在のVR/ARについての認識や今後の展望、各産業への応用可能性や自社の取り組みに加え、VR/ARにおける自社の課題・対策、さらには国への要望等も含めた手広いヒアリングを行っています。

また、国内における業界共通の課題としては、コンテンツ制作のノウハウがまだ確立されていないことや、VRHMDを使用することが適切なのかどうか等の判断基準が必要なこと、そして体験する機会がまだ少ないこと等が挙げられています。

第3章 海外動向調査

第3章では、海外におけるVR/ARの動向調査として、2016年11月にサンフランシスコで開催されたVRDC(Virtual Reality Developers Conference)や2017年1月にラスベガスにて開催のCES(Consumer Electronics Show)の調査・分析を行っています。

報告書中では上記イベント2つの出展内容やセッション内容、および展示されていたVR/AR機器やVR/ARを利用した展示スペース等について記載されています。

第4章 コンテンツ制作を通じた検証業務

第4章ではVRにおける移動方法の調査・検証を大きな課題とし、いわゆる「VR酔い」を生じさせないためのVR内移動方法について実際にコンテンツを制作。体験後のアンケート調査や体験時のログデータ解析による移動方法の検証を行っています。

本調査では株式会社ハシラスの制作したVRコンテンツを体験型展示として出展した際に、VR酔いの発生状況をアンケートやログデータを分析する中で、どのような要素がVR酔いの低減に貢献しうるかを考察しつつ、それぞれの要素の因果関係についてより明確にしてゆくことを今後の課題としています。

第5章 要素技術・国際標準化等

第5章ではVRHMDの要素技術であるディスプレイの現状、ならびにその今後のロードマップや国際標準化の動向等に関する調査結果が記載されています。


HMD向けディスプレイに求められる性能

本項目ではVRHMDにおける画質のリアリティ、および遅延や動画ぼやけの改善などについて記載しつつ、VR酔い対策やその影響要因について現状をまとめています。

また国際的な動向として、米Khronos Groupや、Google・Acer・HTC・Oculus・Samsung・ソニー・インタラクティブ・エンタテインメントの6社からGloval Virtual Reality Association、さらにはStageVRコンソーシアム等、複数の団体が標準化や仕組みづくりのために発足・活動していることについても掲載されています。

第6章 まとめ

まとめに当たる第6章では、VR/ARの市場動向調査について記載。またVR/ARの現状抱えている課題を「ハードウェア」「コンテンツ」「プラットフォーム」「業界」「健康面(VR酔いと年齢制限)」の5つの項目に分けて分析しています。

またこれまでの調査をもとに、今後のVR/ARの可能性や課題について、「中長期的なVR/AR産業の育成支援」ならびに「一般普及の後押し」等についての提言がまとめられています。

なお、本報告書の詳細な内容は報告書の掲載ページにて無料で閲覧が可能です。

参考
http://www.dcaj.or.jp/project/report/pdf/2016/dc_16_02.pdf

この記事を書いた人

水原由紀

あちらとこちらを往復する。某ゲーム系の制作会社でプランナー・進行管理・その他もろもろを経てMoguraに合流。現在は記事執筆や編集、取材などを担当。デジタルゲームやVR/AR/MRにおける物語体験や、フィクション/プレゼンスのありかたに興味。ゲーミングコミュニティ「ポ」の管理者のひとり、という側面も。 Twitter:@mizuharayuki

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