フランスの世界遺産、ヴェルサイユ宮殿をVRで観光できる「VersaillesVR | the Palace is yours」(以下「VersaillesVR」)がリリースされました。価格は無料。Oculus RiftやHTC VIVE、Valve Indexなどの各種VRヘッドセットに対応しています。
1682年にフランス国王ルイ14世が建造したヴェルサイユ宮殿。後の世では即位式などでも使われた「鏡の間」や王室オペラ劇場など、当時の様子が伝わる豪奢な空間が存在し、これらをVRで自由に閲覧できます。
写真測量法を活用
「VersaillesVR」は、グーグルによるプロジェクト「Google Arts & Culture」とフランスのスタジオmakemepulse、ヴェルサイユ宮殿が共同で制作しました。宮殿内に存在する24の部屋を訪れたり、解説を聞いたりすることが可能です。
「VersaillesVR」の制作は、ヴェルサイユ宮殿を実際にカメラで撮影する形で行われました。撮影にはフォトグラメトリ(※)が活用されており、タペストリーや家具、絵画の細部に至るまで、現実のヴェルサイユ宮殿が忠実に再現されています。
(※フォトグラメトリ/Photogrammetry:複数アングルで撮影した静止画から、3Dモデルを作成する技術。写真測量法とも)
さらに、VR内の昼と夜を切り替える「Night Mode」も搭載。夜のヴェルサイユ宮殿を散策することもできます。
歴史的建造物のVR化、着々と進行中
2019年10月現在、世界遺産を含む歴史的建造物のVR化が各方面で行われています。2018年には、破壊されたシリアの遺跡をVRで復元するプロジェクトがクラウドファンディングを行い注目を集めました。
また、アメリカで2019年7月から開催された学会SIGGRAPH 2019では、バチカン市国のシスティーナ礼拝堂に存在するミケランジェロの天井画をVRで体験できるコンテンツ「Il Divino: Michelangelo’s Sistine Ceiling in VR」が出展されるなど、歴史的建造物のVR化やVR復元が進んでいます。
日本でも、VRサービスを提供する株式会社ハコスコが、世界文化遺産「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」をバーチャルツアー化した「長崎教会群VR」をリリースするなど、国内外で様々な取り組みが行われています。
ソフトウェア概要
タイトル |
VersaillesVR | the Palace is yours |
開発元 |
Google Arts and Culture、makemepulse |
パブリッシャー |
Château de Versailles |
対応VRヘッドセット |
Oculus Rift、HTC VIVE、Valve Indexなど |
価格 |
無料 |
ダウンロード |
(参考)VRScout
Mogura VRはVRScoutのパートナーメディアです。