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AR/MR 2019.04.28

米ベライゾン、世界最小をうたうMRデバイスメーカーと提携 5G活用へ

米国の通信大手Verizonは、MRデバイス開発を行うThirdEye Genとパートナーシップを締結しました。Verizonにとって初の、第5世代移動通信方式(以下5G)活用に向けたスマートグラスメーカーとの公式提携となります。

ベライゾン初のMRデバイスメーカーとの協業

ThirdEyeは有機LEDディスプレイと低遅延のデータストリーミング技術で特許を取得しています。同社はこの特許に向けて5年間を取り組んできました。

創設者Nick Cherukuri氏は「我々は、Verizonとパートナーを組む最初のMRデバイスメーカーとなったことを誇りに思います。ハンズフリーなやり取りという新時代をもたらす、5Gのユースケースを開発していきます」と意気込みを述べています。

5Gが変えるMR

5Gの普及により、MR(mixed reality)は大きく活用の幅が拡大すると期待されています。たとえばnrealのメガネ型デバイスは、5G対応のスマートフォンで動作します。5Gの特長である通信速度の大幅な高速化により、3D動画のモバイルストリーミングといった技術も実現可能になるでしょう。

またエンタープライズ用途では、通信速度は様々なアプリケーションで鍵となります。一例として挙げられるのが、MRデバイスを使った遠隔アシスタントです。機械メンテナンス等が必要な現場と、離れた場所にいる専門家でやり取りをする際には大量のデータ通信を必要とします。この時5Gであれば、スムーズなコミュニケーションが可能というわけです。

またこの新たな帯域幅が意味するのは、スマートグラスをWi-Fi環境がなくても使用できることです。例えば自動車整備の場で、モーターのような複雑な機構をビルトインカメラでスキャン。その場にいないエキスパートにも、リアルタイムで音声や動画を用いた助言を仰げるようになります。

5Gに関する各社の動向はこちらでも紹介しています。

世界最小のMRデバイス

ThirdEyeによれば、同社のMRデバイス「X2」は世界最小サイズ。重量はわずか6オンス(約170グラム)と謳われています。2枚の有機LEDディスプレイを搭載し、視野角は42度ということです。空間を認識するためのカメラが組み込まれています。
小売価格は2,000ドル以下となる予定で、現在公式サイトにて予約を受け付けています。

(参考)ZD Net

2019年4月28日17:45 視野角に関する記述に誤りがあったため修正しました。


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