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業界動向 2022.10.12

Valveが新型VRヘッドセットに関する新たな求人を開始。「試作・出荷」などが業務対象に

PC向けVRヘッドセット「VALVE INDEX」などを手がけるValveが、VR関連の求人を新たに開始したことが確認されました。業務内容は、高度なトラッキング機能を備えたVRヘッドセットの「試作、出荷、サポート」など。Valveは以前から新型のVRヘッドセットを開発している旨が噂されており、今回その情報が裏付けられたと言えるでしょう。

特許の文言などは一体型VRヘッドセットであることを示唆

今回募集が確認されたのは、「Software Engineer – Computer Vision(コンピュータービジョン担当のソフトウェアエンジニア)という職種。(ヘッドセットとコントローラの)視覚・慣性トラッキング、カメラパススルー、環境理解(environment understanding)、アイトラッキング、ハンドトラッキングを活用したコンシューマゲーム製品の試作、出荷、およびサポートが主な業務内容となっています。応募要項は以下の通り。

・C言語、「C++」を使用した、プロフェッショナルとしてのソフトウェア開発経験。

(以下の項目のうちひとつ、あるいは複数についての深い知識と経験)
・SLAM/VIO/センサー、ビジュアルポジショニングシステム、その他関連する分野。
・3Dビジョンアルゴリズム(従来型、ディープラーニングベース、またはその両方)、SFM、MVS(Net)、NeRF、または他の3D復元に関する知識。
・オブジェクトの検出と追跡、3Dポーズ推定、その他関連する分野。
・ハンドトラッキング、アイトラッキング、ボディトラッキングを含む人体認識に関する知識。

新型のVRヘッドセットについては、Valveの創業者であるゲイブ・ニューウェル氏も以前から存在を示唆しています。2022年2月には、ポータブルデバイス「Steam Deck」関連のインタビューで「なぜ無線の統合型VRソリューションでそれを実現できないのか」とコメントし、一体型デバイス(の技術)を仄めかしました。

なおValveは新デバイスについて、現時点では正式な発表を行っていません。一方で2022年6月に米国特許商標庁(USPTO)に対する出願が確認された特許に「画像は、HMDに通信可能に結合されたアプリケーションまたはコンピューティングデバイスによって出力されるかもしれません」といった文言が含まれていたことから、新型デバイスは一体型(いわゆるスタンドアロン型)と予想されています。

継続的にVRに取り組むValve

Valveは、ゲーム配信プラットフォーム「Steam」で知られている企業です。以前よりHTCと提携して初代「HTC VIVE」を共同開発、2019年にはVRヘッドセット「VALVE INDEX」をリリース、同ヘッドセットは当時としては高い解像度(片目1440×1600)や高リフレッシュレート(120Hz)を実現。ハンドコントローラーは、Meta Questシリーズのものとは異なり、利用者の指の動きをすべてトラッキングできるのが特徴です。

国内では現在「VALVE INDEX」本体とハンドコントローラー、ベースステーションが同梱されたフルセット(VRキット)が、165,980円(税込)で販売されています。

(参考)UploadVR
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