2022年7月13日、ゲームエンジン「Unity」を開発するUnity Technologiesは、アプリ収益化プラットフォームのironSourceを買収することを明らかにしました。本買収により、クリエイターがコンテンツ作成から収益化までを手軽に行えるプラットフォーム構築を目指します。
ironSourceは2010年設立。イスラエルに本社を構え、東京を含む世界9ヶ所にオフィスを有します。モバイルアプリの収益化やビジネスパフォーマンスの分析・最適化のためのプラットフォームを提供しています。
ツールを統合しクリエイター支援
Unityの製品は、主に2つのソリューションから構成されます。1つは作品の制作に関する製品群であるクリエイティブソリューションで、こちらにはゲームエンジンの「Unity」などが含まれています。もう1つはビジネス拡大のための製品群であるオペレートソリューションで、モバイル向けマネタイズソリューション「Unity Ads」などを含みます。
Unityは今回のironSourceの買収により、Unityのクリエイティブソリューションとオペレートソリューションの統合が進むとしています。また、ビジネス拡大のためのオペレートソリューションを強化し、クリエイターに利益をもたらそうとしています。
UnityはUnityのゲームエンジン・エディタやUnity Ads、制作からリリース後の運用までに必要なサービスを集めた「Unity Gaming Services」と、ironSourceの仲介・配信プラットフォームを統合する予定です。この統合により、クリエイターは利用者からのフィードバックに関するデータを活用し、制作の初期段階からコンテンツのライフサイクル全体を通じてコンテンツを改善、収益化できます。さらに、UnityとironSourceの30億人以上の月間アクティブユーザーにより、広告主にとっては広告費用対効果向上、広告媒体にとっては収益性向上などの顧客価値を向上します。
今回の買収はUnityの「リアルタイム3Dコンテンツやアプリケーションの開発においてクリエイターを支援する完全に統合されたプラットフォーム」というビジョンの実現に向けた一歩となります。
さまざまな企業を積極的に買収するUnity
契約に基づき、UnityはironSourceを約44億ドル(約6,100億円)で買収する見通し。買収は2022年第4四半期中に完了する予定です。IronSourceのイスラエル本社は、Unityの新たなグローバル拠点として機能します。
UnityはこれまでにもParsec、SyncSketch、Weta Digital、Ziva Dynamicsを買収するなど、積極的に買収を進めています。
(参考)プレスリリース [1], [2]、Unity公式ブログ