ゲーム配信プラットフォームSteamを運営するValveは、Steamで配信されているVRコンテンツについて、ボタン配置をユーザーがカスタマイズできる機能のベータ版を提供開始しました。特定のコンテンツでコントローラーがサポートされていない場合や、自分で好きなボタン配置に変えたい時などに使える機能です。カスタマイズしたボタン配置を他のユーザーとシェアすることもできます。
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コントローラーごとのボタン配置の違いを解決
SteamのVRコンテンツはValve社のOpenVRという規格で動いており、現在はどのタイトルもOculus Rift、HTC Vive、Windows Mixed Realityヘッドセットで起動できます。
一方で、タイトルごとに特定のヘッドセットしか開発者が正式サポートしておらず、個別のコントローラーに対応していないケースがありました。特にOculus TouchとHTC Viveコントローラー、Windows MRコントローラーはそれぞれボタン配置が異なるため、ゲーム進行に支障をきたす不具合が発生することもありました。
これに対応すべく、今年の1月にValveは、ボタン配置をユーザーがカスタマイズできる機能のベータテストを行っていました。今回はベータ版の正式リリースとなります。
Steamでの発表によれば、このカスタマイズは「ゲームのリリース時点で存在しなかったコントローラーでも」対応可能。対象は、XBox Oneゲームパッド、Viveトラッカー、Oculus Touch、HTC Viveコントローラー、Windows Mixed Reality用ハンドコントローラーとなっています。また今後登場するデバイスについても、対応が期待されます。
他のユーザーの配置をダウンロードすることも
ユーザーの好みやゲームタイトルに合わせたカスタマイズのほかにも、Valveは左利きのユーザーや、障害を持つ人にも役立つと提案しています。カスタマイズした配置はSteam Workshopでシェアできるので、ここからダウンロードすれば簡単に新しいボタン配置を導入することも可能です。
新しい機能は5月15日にリリース。利用するには、Steamのライブラリー一覧からSteam VRを探し、右クリックでプロパティを開きます。新しく開いた画面からベータタブを探し、該当する機能を有効にします。ヘッドセットを使用しながらの場合は、SteamVR Settingsのメニューから機能を選択できます。
コンテンツ開発者にとっては、この機能によりデフォルトのボタン配置を決めやすくなります。また、ゲームの方をアップデートすることなく操作方法を変更することもできます。ユーザーは自分の好みに合わせて操作方法を変えられるため、より多くのファンがコンテンツを楽しみやすくなると期待されます。
(参考)Road to VR
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